第190通常国会が4日、召集された。安倍晋三首相は年頭会見に臨み、夏の参院選の争点に憲法改正を掲げる意向を明らかにした。日本メディアが伝えた。
民主党は、自民党を始めとする改憲勢力が参院でも3分の2以上を占め、改憲の発議が可能になることを阻止するため、野党統一候補擁立も含め共闘態勢構築を急ぐ。与野党の攻防が激化する。
自公連立与党は衆院で3分の2を超える議席を持つ。参院では現在135議席あり、改選が59議席。今回の参院選で46以上の議席を確保できれば、過半数を維持できる。86議席を得れば、3分の2以上となる162議席に達する。
安倍首相が改憲の積極的な姿勢を示し、与党内部でも困惑の声が広がっている。自民党の谷垣禎一幹事長は記者会見で、「日本は改憲の経験がない初心者だ。最大野党と合意といった手順を踏まえる必要がある」と述べ、改憲を参院選の争点とすることに慎重な姿勢を示した。
公明党の山口那津男代表も国会で記者団に対し、「国民に具体的な改憲の意向を問う段階に入っていない」と述べた。
野党の民主党は、安倍政権下での改憲には反対する方針だ。岡田克也代表は、「安倍政権が3分の2以上の議席を得れば改憲に着手するはずだ」とけん制した。民主党は4日、衆院で統一会派を組む維新の党と初の総会を開いた。岡田代表は、「野党は団結し、国民を幸福にする政治を実現するべきだ」と呼びかけた。
日本共産党の志位和夫委員長は改憲で、安倍首相の参院選での改憲争点化に対して、「独裁政治への道だ」と批判し、民主党などと協力すると強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年1月5日