福島大学の研究チームは19日、環境省が開催した研究会において、福島第一原発の事故発生後、放射能汚染の影響が深刻な福島県内の一部地域で、変異により成長しなくなったアカマツが大幅に増加したと報告した。
日本メディアは20日、「アカマツ先端の新芽は通常、側面の新芽よりも成長が旺盛だ。福島大学環境放射能研究所特任教授のVasyl Yoschenko氏が率いる研究チームは、昨年より福島県内の5カ所で、頂芽の成長が止まったアカマツの調査を行った」と報じた。
研究結果によると、空間放射線量の低い福島市において、頂芽の成長が止まったアカマツは現地のアカマツの14%を占めた。しかし放射線量が高い大熊町や浪江町などの4カ所では、この比率が31−53%に達した。
Vasyl Yoschenko氏は旧ソ連のチェルノブイリ原発事故後、現地の植物の研究を行った。同氏は、「福島の現状は、チェルノブイリ事故後の一部の現象に似ている。アカマツの異常な変化は、放射能による影響と見ることができる」と指摘した。
放射線医学総合研究所は昨年8月28日、福島第一原発近くの森に自生する多くのモミの木に異常が見られ、主幹が垂直方向に成長しないことを発見したと発表した。調査員は、放射能の影響を可能性として挙げている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月22日