日本の華字紙「新華僑報」の記事によると、今年の日本は暖冬だという。とはいえ冬はやはり寒い。寒中に体を鍛えることは多くの国で見られるが、日本のように赤ちゃんの頃からやっている国は少ない。
日本では冬になると、雪の降る朝に若い母親が小さな娘と一緒に幼稚園のスクールバスを待っている姿がよく見られる。そして二人ともミニスカートを穿いている。幼稚園では男の子も女の子も短パンとミニスカートで運動会に出場する。観客席の父母は心配するそぶりも見せない。寒波がやってきても、子供たちは薄着で走り回っている。
日本の子供たちが薄着なのは、そこが冬でも暖かい国だからではないし、設備に頼っているからでもない。日本には「寒さを耐えること」が修行文化になっており、また成長のための教育になっている。そこには、それなりに深い伝統と歴史が横たわっている。
日本では長年、「自然との調和」という価値観が重視されてきた。先進国である日本では、ほぼすべての公共の場所と施設にクーラーや暖房施設がある。その一方、子供に寒さを耐えさせることは「強制」的な教育となっている。
日本には「子供は風の子」という言葉がある。その意味は第1に、子供は本来寒さに強い。第2に、人間は自然と一体であるべきという意味が込められている。ぬくぬくとした室内から出て、自然が与える四季の変化を感じよう。体がこたえる寒い冬ならなおさらだ――。そんな考え方こそ、日本で長く続く自然に対する理念なのだ。