寒さに耐えることは、武士文化と木造建築文化に関係があると記事は指摘する。日本では武士の時代が700年続いた。武士道は日本ならではの歴史文化だ。その本質は、簡素な衣服を来て質素な生活を重視しながら、人間の持つ原始的な力を追求し、自身を鍛錬することにある。
また木造建築は日本の代表的な建築様式であり、構造的に屋外の寒さを完全に遮断することはできない。このことも、日本人を寒さから強くすることになった。さらには、寒さを楽しむ人まで現れた。日本の子供たちに対する「寒中教育」には、この2つの伝統文化が横たわっているように思える。
また日本には、寒中鍛錬の伝統がある。寒さの中で心身を鍛える方法が日本の各地で見られるのだ。それは大人も行う。たとえば滝に打たれての修行や、東北で行われる裸で雪につかる伝統などだ。
成年男子たちがふんどし1つで雪の中を叫びながら行進する。ここから健康な体を鍛えることだけでなく、心を清め、意思を高める精神が伝わって来る。このような伝統文化を背景としながら、必然的に子供が受けるべき教育として根付いていくのだ。
日本に根付く「耐寒教育」には、歴史や文化、社会要素などの背景があるが、確かに子供たちに健康的な体を作り免疫力を高めるといった効果がある。
この奇抜な鍛錬方法は、「見た目がいいからやせ我慢をする」ということではなく、子供の身体や意思が持つポテンシャルを最大限に高めるための方法なのだ。その意味で「耐寒教育」は積極的意義を持つと言えるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月21日