中国の介護産業は将来性が高く、外国資本が競うようにして進出している。米国、カナダ、フランス、英国、日本、シンガポールなど十数カ国・地域の業者が、第5回中国国際養老サービス業博覧会に出展を予定している。特にフランスや日本は代表団を結成し、中国での事業拡張の成果を示し、中国市場の協力の深化と事業拡張を目指そうとしている。
同博覧会は、今年5月3−5日に北京で開催される。組織委員会の馮暁麗秘書長は20日に開かれた記者会見で、「博覧会は国内外の介護事業者のサービスと商品を展示するほか、国際養老サービス業発展フォーラムと12のサブフォーラムを開く。介護サービスの基準化、介護サービスの情報・技術革新、高齢者教育、介護人材の育成、団地内・家庭内の介護、医療と介護の融合などを議論する」と発表した。
「2016−20年中国介護産業投資分析・将来性予測報告書」によると、中国の介護産業には、産業チェーンが長く、各分野を広く網羅するといった特徴がある。中国の介護市場の消費額は、2016−20年に10兆元を突破し、年平均成長率は17%に達する見通しだ。中国の介護産業の規模は、今後20年間で20兆元以上に達する見通しとなっている。
第1−4回同博覧会にも、海外の業者が出展している。今年は米国、英国、ドイツ、フランス、フィンランド、イタリア、デンマーク、スイス、スウェーデン、オーストリア、豪州、日本、シンガポール、中国香港、台湾地区などの業者がこぞって出展する。特にフランスと日本は代表団を結成し、新しい業者を集める。中国での事業拡張の成果を示し、中国市場の協力の深化と事業拡張を目指す。日本ブースの面積は今年700平方メートル以上に達し、海外展示ブース全体の半分弱を占める。
高齢者教育と介護人材の育成は、業界から注目されている。今年の同博覧会で、米国、カナダ、中国の世界的に有名な大学と、職業教育の特色を持つ大学は、中国に適した介護人材の育成協力プロジェクトを打ち出す。中国の介護サービス専門人材の不足を解消し、さまざまな方法による研修モデルを模索する。米国の南カリフォルニア大学は、清華大学、中国社会福利・養老サービス協会と協力し、大学院に老年学専攻を設け、在職教育のカリキュラムを組む。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年4月24日