安倍氏が中国を挑発、目的は漸進的な改憲

安倍氏が中国を挑発、目的は漸進的な改憲。

タグ: 日本,憲法

発信時間: 2016-07-27 11:00:40 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本で平和憲法が制定されると、日本国内は護憲派と改憲派に分かれた。改憲派はこれまで、衆参両院の3分の2以上の議席を占めておらず、国会で憲法改正の動議を出せなかった。安倍首相は再任後、改憲派の政治路線を継承した。日本を正常な国にし、戦後レジームから脱却するため、改憲を力強く主張した。そしてついに今月10日の参院選で大多数の議席を獲得し、さらに改憲を支持する野党2党を加えることで、改憲に賛成する議員数が初めて3分の2以上に達した。安倍首相は理論上、国会の多数決により改憲の動議を出すことができる。

しかしながら問題はそれほど単純ではない。安倍首相が手にしたこの3分の2は、それほど意味を持たない数字に過ぎない。自民党内にも護憲派がおり、彼ら全員が憲法問題で安倍首相に追随するわけではない。彼らのうち一部が「変節」し改憲に賛成したとしても、自民党が重大政策について党の方針と路線に合わせるよう議員に求めたとしても、自民党と連立政権を組む公明党が憲法9条の改正に賛成することはない。そのため与党と改憲派の野党を加えても、改憲を実行に移すためには長い道を歩まなければならない。党内の共通認識を形成するほか、連立政権も共通認識を形成しなければならない。安倍首相が改憲に固執すれば、連立政権の分裂を引き起こす。そうなれば3分の2は存在しなくなる。

また改憲は国会の職能ではない。3分の2の国会議員は動議を出すだけで、最終的に改憲するか否かは国民投票によって決まる。そのため国会で3分の2の議席数を占めたとしても、安倍首相はこの問題を国民投票に委ねることはできない。

しかし与党が3分の2を占めたことは、安倍首相にとって朗報だ。これで改憲の一つ目のハードルを突破したからだ。安倍首相は改憲を訴え、有権者に働きかけることで、日本の国家安全や、日本が正常な国になることにとって改憲がどれほど重要であるかを理解させる。安倍首相はさらに自民党内の憲法審査会で本件を十分に議論する。一時的には改憲できなくても、宣伝に力を入れることで気運を高めることができる。

そのため安倍首相は日本が直面している安全面の脅威、東中国海・南中国海・台湾海峡の脅威を誇張する必要がある。日本の対中外交は両面性を呈する。関係改善を求め平和的な姿勢を示し、中国側にボールを蹴る。その一方でチャンスを逃さず挑発し、中国を刺激する。それから中国の対応を利用し、「中国脅威論」を宣伝する。「中国脅威論」がなければ、安倍首相の改憲が多くの人から支持を集めることは難しい。

憲法9条改正が一時的に不可能であれば、安倍首相は容易な所から着手し、実質的ではない改憲を行う。例えば公明党や民進党と共に、憲法に人権や機構改革などの内容を追加し、そのついでに安倍首相が主張する「緊急事態条項」を盛り込むことで、有権者に改憲に慣れさせる。しかし野心は誰の目にも明らかだ。安倍首相の最終目的は、憲法9条第2項を改正し、日本に軍隊を保有させることだ。安倍首相の政権運営の目標は経済になく、政治と改憲にある。安倍首相がこの問題で志を変えることはないため、漸進的な改憲に警戒が必要だ。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年7月27日

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