東京都は先ごろ、東京の待機児童(保育園の入園条件を適合していても、定員オーバーで入園できない児童)の数が8466人になったと発表した。2014年と比較して652人増加している。
2016年3月9日、ある日本のネットユーザーが、子供が保育園に入れなかったことから「保育園に落ちた日本死ね」とネットに書き込み不満を表明した。これがきっかけとなり、日本の幼児教育は中国人が想像するほど整備されていないことが明らかになった。
【入園希望者が多くても不足する保育園施設】
日本の幼児教育は大きく2種類ある。保育園と幼稚園である。保育園とは、中国でいう託児所に近いもので、共働きや病気等の理由から子供を預ける施設である。入園の申し込みには両親の就業証明と収入証明のほか、残業時間や通勤時間も具体的に書き、数値化する。そして点数に応じて申請の順番を決める。施設が多く子供が少ないという地域もあり、その場合は入園条件が満たされれば入園できる。一方でその逆の地域では、1年半待っても入園できるとは限らない。
保育園は通常8時半から18時半までとなっている。時間外も預けたい場合は、点数に応じて順番待ちをしなければならない。子供が多い家庭で、数名の子供を一緒に申請して1人が入れなかった場合、入園できなかった子供のせいで仕事ができなくなったのなら、すでに入園許可された子供も“退学”になってしまう。しかも、定員制限の関係で2人の子供が同じ保育園に入れないという状況もよく見られ、迎えに行く親はとても手間がかかる。
様々な制限があるとはいえ、保育園は子供を見てくれる時間が長く、夏休みも冬休みもない。保育料金は前年度の世帯所得で決められていることから、所得が少ない家庭での費用は比較的安くなる。そのため、都市で共稼ぎをする家庭の中で人気がある。東京や大阪といった大都市で入園するのは至難の業となっている。
【親を悩ます幼稚園】
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年7月28日