保育園に入園できなかったとして、では幼稚園はどうなのか。日本の幼稚園に子供を入れるのも簡単なことではない。私立幼稚園は学費が高く、公立は試験が難しい。さらに、幼稚園に預けられる時間は保育園より短く、1日わずか4~5時間である。そして小中学校、高校、大学と同様、夏休みと冬休みがある。たとえ幼稚園に入れても、実際には子供を世話する人がもう1人必要になる。共稼ぎ家庭にとっては大きな負担だ。
私立幼稚園は学費が高く、制服がある。
それにもかかわらず、日本の幼稚園は親に対する要求がとても高い。しばしば親の参加を求められる。たとえばPTAに参加したり、弁当の準備をしたりなどだ。幼稚園の演劇活動のために、子供の衣装を作ってやる必要があったりもする。幼稚園、特に高級私立幼稚園は、富裕層や主婦の家庭に相応しい施設なのである。
かつて東京に駐在したことのある新華社の馬暁雲記者によると、彼女が東京で仕事をしていたころ、2歳の娘を渋谷にある保育園に入れたいと考えた。しかし申し込みをすると、区役所の職員に「入園待ちをする人がとても多い」と言われた。3カ月近く待っても入園できなかった。仕方がないので、子供を中国に住む親に任せることにした。
同氏に日本の幼児教育問題について尋ねると、日本で生活する家庭を持つ中国人の中には、日本の教育の持つ“集団主義精神”や“絶対的公平”、“誰もが1等賞”といった考え方が、子供から競争の精神を奪う心配があると考える人がいると答えている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年7月28日