カナダのAIIB加盟は裏切りにあらず、日本に緊張の必要なし

カナダのAIIB加盟は裏切りにあらず、日本に緊張の必要なし。 カナダのモルノー財務相は31日午後、カナダがアジアインフラ投資銀行(AIIB)への加盟を正式に申請したと発表した…

タグ: カナダ,アジアインフラ投資銀行,AIIB,日本

発信時間: 2016-09-01 10:01:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

カナダのモルノー財務相は31日午後、カナダがアジアインフラ投資銀行(AIIB)への加盟を正式に申請したと発表した。カナダのこの最新の决定は、西側で震動を引き起こした。日本の英字紙『ジャパンタイムズ』は、「米国が同盟国にAIIBへの加入を見送るよう説得しているが、これは紛れもなく政変だ。カナダのAIIB加盟後、G7のうち見送りは米日のみとなり、さらに孤立化する」と報じた。

これはトルドー首相の就任以来、カナダが実務的な対中政策に調整するため踏み出した重要な一歩であり、北米がAIIBに加盟しないという局面を打破した。これにより英国が西側諸国を連れAIIBに加盟するという変化を、最高潮まで押し上げた。米国がややきまりの悪い思いをするのは避けられないが、AIIBに同盟国が「奪われる」ことにもやや慣れてきたようで、カナダの新たな「裏切り」に心から失望するとは限らない。

AIIBの設立は地政学的な出来事ではない。米国人は徐々にこれに気づくべきだ。中国がAIIBによって地政学に取り組もうとしているならば、米国の嗅覚の鋭い同盟国はその匂いを嗅ぎつけているはずだ。彼らの加盟理由は、経済的意義にある。

米国が心を広く持てば、世界はより広くなるだろう。米国は公然と同盟国を批判しておらず、またAIIBに対抗もしておらず、自尊心を維持していると言える。日本の危機感、絶対に受け入れないという表情の方が目立っている。

中国とカナダの間にはまだ菜種貿易のやっかいな問題が残されている。カナダ人のケビン・ギャラットはスパイ活動の容疑で中国で拘束されており、これも両国関係の最近の焦点になっている。両国のすべての重要問題が解消されたとしても、米国とカナダほどの関係にはいたらない。中国には「米国包囲」の意図はなく、米国とカナダの「盤石」の関係に嫉妬することはない。

経済は経済であり、互恵のための協力は排他的ではない。中国人はこのような理解を深めている。AIIBが進展を実現した当時、中国ではその意義が過大評価されたが、今や落ち着きを見せている。中国と米国の社会は、AIIBに対する客観性を取り戻している。現在最も客観的でなくなっているのは、おそらく日本だろう。日本の頭の中の半分は地政学に、もう半分は中国がこのような国際的な大事業を先頭に立って推進することへの嫉妬に占められている。

中国は対外拡張の野心を持つ国ではない。互恵とウィンウィンは中国の誠意ある外交の原則だ。「一帯一路(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)」も含め、それは「中国の戦略」などではなく、世界各国が利益を共有する良き事でなければならない。中国が「世界を騙す」のか、中国が「局面」を作っているのかについては、時間の経過とともにより明らかになるだろう。

カナダがAIIB加盟という一歩を踏み出せたのは、ある意味21世紀の国際関係の新たな動きを反映したと言える。この世界は膠着しておらず、多くの国と人々も膠着を好まない。米国は現在、同盟関係の維持を最優先しているようだが、これは柔軟性の不足を露呈している。その同盟関係は、急速に変化する世界に適応できないからだ。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年9月1日

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