日本の稲田朋美防衛大臣は先ほどワシントンで講演し、東中国海・南中国海問題で再び「ルールの破壊者」というレッテルを中国に貼り付けた。また米国との共同巡航訓練、地域諸国との軍事演習、沿岸国の能力建設強化の支援といった手段により、日本が南中国海に介入していくと高圧的に宣言した。日本の高官による言行は黒白を転倒しているばかりか、地域の安定の悪意ある破壊をそそのかしている。
稲田氏が羅列した、一連のいわゆる「中国の脅威」は、まったく事実に合致していない。周知の通り、釣魚島及びその付属島嶼は古来より中国固有の領土であり、一連の国際的な効力を持つ文書がそれを裏付けている。中国が自国の領土主権を毅然たる姿勢で守ることは至極当然であり、どのような国際ルールから論じても稲田氏が語る「ルールの破壊」とは関係しない。いわゆる東中国海の「現状打破」問題についても、日本は屁理屈をこねる必要はない。釣魚島問題で近年、「現状打破」の一歩目を踏み出したのは他でもない、日本であることは誰もが知るところだ。
南中国海問題で、フィリピンによるいわゆる南中国海仲裁案は、国際法と国際仲裁の慣例に著しく背いており、当初より違法かつ無効である。中国が仲裁手続を受け入れず、これに参与せず、裁決の結果を受け入れず認めないことは、まさに世界の法による支配を守る行いだ。国連と何の関係もないドサ回りの一座による、いわゆる仲裁に法的拘束力があると規定している国際法などあるだろうか?この政治的茶番劇の喧騒はすでに過ぎ去っているが、日本はこの茶番劇の中でみっともない役割を演じたことを恥じぬばかりか、あろうことか再び飛び出して事を構え、国際舞台で耳障りな雑音を発している。先ほどビエンチャンで開かれた東アジアサミットにおいて、ウォール・ストリート・ジャーナルのような米国メディアでさえ、ASEANの穏やかな態度と一部の域外国の振る舞いが対照的であったと気づいている。ASEAN諸国はまったく必要がないにも関わらず地域情勢の火に油を注ぐのではなく、実行可能な解決策により紛争を管理する必要性を意識した。日本は落ち着きなくちょこまか動き回っているが、いったい何をしたいのだろうか?アジアの安全情勢、アジア諸国の関係を支配しようという邪悪なる衝動を再び持ったのだろうか?
日本は国際法の遵守で悪行を繰り返しているが、国際社会で「ルール」や「法の支配」について大々的に論じる顔があったものだろうか?釣魚島問題、歴史認識問題はいずれも、戦後の国際レジームに関わる。ポツダム宣言やカイロ宣言などの重要な世界の法的文書は、関連の規定を設けている。ところが戦後70年以上たつ今日も、日本は関連する問題について事を構え続けており、さらには公然と国際レジームに盾突き、世界の法による支配に背き、ポツダム宣言を疑問視し、侵略に定義はないと言い張っている。南京大虐殺や慰安婦などの問題を否定する論調が、日本政府の高官の口から次々と飛び出している。まさかこれが「ルール」と「法による支配」という意識によるものなのだろうか?
アジア太平洋地域のパワーバランス、人心の赴く所を見ると、日本の戦略面での落ち着きない動きは身の程知らずであり、「集団的対立」の局面を利用し大々的に介入しようという考えも、単なる幻想にすぎない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年9月18日