今年は日本による九一八事変(日本名・満州事変)発動85周年だ。遼寧省の瀋陽市档案館(公文書館)は瀋陽県公署の公文書14部を初公開した。これには九一八事変前の奉天地区における日本による警察機関の違法設立、情報収集、土地資源の略奪、組織的な植民といった侵略活動の内容が含まれる。
瀋陽市档案館の馬鳳雲副局長によると、初公開されたこれらの公文書は1911−32年に作られたもので、主に帝国主義による侵略や国際関係などの内容が含まれる。特に日本帝国主義の九一八事変前の政治・経済・軍事・文化・植民地支配といった中国侵略に関する大量の史実は、中国抗戦歴史公文書の重要な構成部分だ。瀋陽県の前身は1657年に設立された奉天府、1665年に設立された承徳県で、1914年に瀋陽県になった。
公文書の記載によると、日本は日露戦争後、南満州鉄道沿線の統治を強化するため、中国政府の強い反対を顧みず、沿線および一部地域に警察機関を違法設立した。日本の警察は中国国内で我が物顔で振る舞い、中国人を逮捕・殺害し、中国の主権を犯した。統計データによると、日本は1930年末までに瀋陽県で14の警察機関を違法設立し、日本の警察官を17人派遣していた。
また公文書の記載によると、日本は日本軍、警察、南満州鉄道などの各種勢力を通じ、奉天などの地区における情報収集の強化を続けていた。情報の内容は奉天地区の政治・経済・軍事・社会などの各方面に関わり、日本の九一八事変の発動、奉天および東北地区の速やかな占領に情報を提供していた。
瀋陽市档案館は現在、これらの公文書を系統的に整理し、目録を作り、さらに全文をスキャンしている。大半の公文書の紙は時代の流れにより黄ばみ、脆くなっている。原本を保護するため、これらの公文書の全文デジタル化後、段階的に公開される。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年9月18日