さらに、良好な中日関係を築くためには、日本がさまざまな敏感な問題、不測の事態に適切に対応する必要がある。中日間ではさまざまな敏感な問題、さらには不測の事態が生じうるが、重要なのは日本側がいかに適切に対処するからだ。溝を深めるか、問題を強調するか、人為的に誇張するか、さらには他国を抱き込み中国をけん制するか。それとも冷静に問題を解決し、溝を埋め、問題を共同解決する合意点を模索し、メディアを自制させ、他国を抱き込み介入することで問題を複雑にすることを避けるか。本心から中日関係の前向きな発展を促進し、個別の問題により中日関係の大局に影響を及ぼしたくなければ、日本は冷静に後者を選択するべきだ。無理に厄介事をこしらえる、あるいは意図的にあら探しをし、さらには仲違いを促すことで中日関係を悪化させたければ、日本は前者を選ぶ。これは日本が中日関係の前向きな発展を推進する意志を自ら放棄することを意味する。
良好な中日関係の構築は、同フォーラムの開催の趣旨であり、中日関係が理想的な発展の軌道にのることを願う識者に共通する心の声だ。
来年の2017年は中日国交正常化45周年で、再来年の2018年は中日平和友好条約締結40周年だ。日本側はこの二つの得難いチャンスをつかみ、中国側と向き合い、中日関係が一日も早く正常な軌道に戻るよう共に促すべきだ。(筆者:厖中鵬 中国社会科学院日本研究所副研究員)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年9月26日