「中国慰安婦歴史博物館」の開館式が22日行われ、慰安婦像2体の設置を記念する式典が開催された。日本の菅義偉内閣官房長官は24日、本件が日中関係に好影響を及ぼすことはなく、極めて遺憾だと述べた。
中国外交部の陸慷報道官は25日、「未来を見据えることを前提とし、歴史を直視しなければならない。日本軍国主義分子の第二次大戦中の慰安婦強制連行は、中国を含むアジア諸国の人々に対する深刻かつ非人道的な罪であり、現在も被害者とその家族の心身を深く傷つけている。歴史が時代の流れによって変わることはなく、事実が意図的な粉飾や回避によって消えることもない。我々は日本に対して、歴史と人類の良識に責任を持ち、人権を尊重する態度によって、日本軍国主義が対外侵略戦争で犯した深刻な罪を直視・反省し、実際の行動によりアジアの隣国や国際社会から信頼を勝ち取ることを強く求める。我々は日本の政治家が独ベルリンを訪れ、ドイツが戦後建立したホロコースト記念碑を見学することを願う。東京にも慰安婦記念銅像を設置できれば、日本が歴史の負担を取り除き、アジアの隣国の理解を得る一助になるかもしれない」と発言した。
慰安婦像の中国設置の主な参加者である、上海師範大学中国慰安婦問題研究センター長の蘇智良氏は25日、「22日の除幕式まで、博物館は対外的に宣伝していなかったが、21日になると駐上海日本国総領事館の領事が何度も電話をかけ、反対を表明した。22日午前の除幕式後、日本の外務省は駐日本中国大使館に抗議した」と述べた。
蘇氏は「日本政府はよく価値観外交を口にするが、国際社会はすでに慰安婦が旧日本軍の性奴隷であると公認している。日本は依然として深く反省しようとしておらず、世界の道義に背いている。日本の価値観とはいったい何か」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年10月26日