ドゥテルテ大統領の現実主義、日本もならうべき

ドゥテルテ大統領の現実主義、日本もならうべき。

タグ: ドゥテルテ 南中国海

発信時間: 2016-10-31 12:58:14 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

フィリピンのドゥテルテ大統領は27日、訪日を終えた。日本政府とメディアは今回の訪問に対して、さまざまな反応を示している。中日の対比という視点を持たなくても、ドゥテルテ大統領の訪日の過程と結果は相当に「気まずい」ものとなった。

日本はフィリピンの古い友人であり、アジア開発銀行の本部はマニラに置かれている。当然ながら米国もフィリピンの「古い友人」であるが、ドゥテルテ大統領は訪日中に米国批判を繰り返した。

外務省の記録によると、ドゥテルテ大統領は南中国海問題について、主に次のような観点を示した。(1)仲裁結果に基づき、適切な時期を見計らい、海洋法の枠組み内で対話する。(2)フィリピンと日本は状況が似通っており、日本側に立つため安心してもらいたい。

ところが日本メディアは想像力を発揮し、フィリピンが南中国海問題で引き下がらず、日本と肩を並べて戦うというふうに解釈した。

第3者がドゥテルテ大統領の最後の発言を熟読すれば、日本はフィリピンがどのように南中国海問題を処理するかについて焦る必要はない、と解読できるだろう。ドゥテルテ大統領の行為を分析すると、彼が断固たる現実主義者であることが確認できる。ドゥテルテ大統領は訪中前に記者に対して、「対話による食い違いの解消は、東洋人の哲学的思考だ」と述べた。フィリピンは今後、現実主義の路線を歩むことになり、日本を含む一部の国を非常に不安にさせている。

しかし実情はこうだ。フィリピンの1人平均GDPは約2850ドルで、世界126位となっている。また貧困層が、総人口の26%を占めている。国内の経済発展問題がこれほど差し迫った状況を迎えるなか、フィリピンは米国の「アジア太平洋リバランス」の手先になり、中国と賭けに出る必要はあるだろうか。ドゥテルテ大統領は自分が愛する祖国に、これほど大きな損をさせたくはない。南中国海の仲裁で、フィリピンが何も得られなかったのは事実だ。ドゥテルテ大統領が現実主義の路線に変更するのは、当然のことだ。

そのためドゥテルテ大統領は日本で講演した際に、他国を番犬と思ってはならないと述べた。これは日本人に向けた発言だ。現実主義的な角度から、ドゥテルテ大統領は大勢を読んでいる。アジアは千載一遇の飛躍的な発展の好機を迎えており、安定的かつ理性的に紛争を処理することが、このチャンスを逃さずつかむ上で重要になる。他国との交流で現実的になれば、相手にとっても自国にとっても有利というわけだ。

日本が直面している問題も、かつてのフィリピンと非常に似通っている。地域の安定を維持するアジアの国として問題を考えるべきか、それとも地域を離れ某大国の手先として問題を考えるべきか、ということだ。

アジアはさまざまな価値観が共存する共同体だ。ここで自国の価値観により他国を排斥しようとすれば、アジアに溶け込み、各国と発展を共有することはできない。この点から論じても、日本はドゥテルテ大統領に学び、自国をアジアの一員として、東洋のやり方で眼前の問題を解決するべきだ。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年10月31日

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