公衆トイレの管理について日本に好例がある。ホテルやショッピングセンターをはじめ地下鉄の駅、街角のレストランまで、そのトイレの壁やタイル、便器はとても清潔である。トイレのドアのカギが壊れているといったこともない。最大の特徴は悪臭がないということである。これらは1980年代に日本で起きたトイレ革命によるものである。
静岡県伊東市はそのトイレ革命を提唱者のひとつである。1980年代から公衆トイレを市の「顔」とみなし、市内の観光スポットに外観に特色のある清潔なトイレを設置してきた。
1985年、日本に「日本トイレ協会」が設立。協会は「トイレ文化の創造」を掲げ、毎年「トイレベスト10」を選んできた。日本ではトイレの清掃や管理は多くのボランティアの手によって行われている。また最近では障害者用向けなどの特殊なトイレの開発も進んでいる。次世代のトイレが日本人の日常生活の中に浸透しつつある。
【日本のトイレ管理の特徴】
(1)細部まで清潔にする。洋式トイレの数が増えているが、その大きな欠点として便座があまり衛生的でない―ことがある。このためトイレ内には揮発性の消毒液が備えられており、利用者はウイルスや細菌を取り除いてから腰を下ろす。また同様にトイレに流すことのできる便座用クリーンペーパーも置いてある。
(2)ハイテク化を推進。一部の病院では赤外線感知器を備えた便器のほか、体重や血圧などの身体状況、さらには便を分析してたんぱく質や赤・白血球、糖分などを検査できるハイテク機器をトイレ内に設置している。
(3)付属物を充実。日本のトイレは「化粧室」とよく表示される。室内にはトイレットペーパーが用意されているため、自分で持っていく必要はない。ある統計によると、日本人が一日に使うトイレットペーパーの長さは8メートルほどで、米国、カナダに次いで世界で3番目という。
(4)高級有料トイレ。美しい音楽が流れたり、女性トイレの音消し装置などが備えられた高級有料トイレでは、利用料が中国元換算で200元以上するところもある。また中にはソファーに座るようなリラックス感のある高級トイレもある。お金次第でより一層高級なトイレを利用できるということのようだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年12月3日