プーチン大統領は11年ぶりに訪日し、初日(15日)より小さなアクシデントが生じた。2時間遅刻し、念入りに準備を整えていた主催国の安倍首相を待たせたのだ。
山口県長門市でスタンバイしていたTBSのアナウンサーは「プーチン大統領の出発が遅れると、ロシア側から連絡があった」と言い、苦悶の表情を浮かべた。TBSによると、ロシア側は15日午後になり、日本側に「プーチン大統領が2時間半遅れて出発する」と連絡した。プーチン大統領は遅刻したが、安倍首相は予定の時間通りに山口県まで出迎えに行った。
プーチン大統領の遅刻について、ロシアのペスコフ大統領報道官は「大統領のスケジュール、シリア問題と関連している」と述べた。プーチン大統領は日本メディアから、「遅刻魔」と呼ばれている。安倍首相は5月に訪露した際に、プーチン大統領に1時間待たされた。プーチン大統領は今月2日、サンクトペテルブルクで日本の岸田文雄外相と会談した際にも、2時間遅刻した。日本人学者はプーチン大統領のこの行為を、「日本に誰が主役かを伝えている」と解釈した。
九州大学の教授は「安倍首相は今回、プーチン大統領の最初の目的地を、故郷の山口県に設定した。これはプーチン大統領との距離を縮めるために見えるが、実際には米国からの圧力を受け東京以外の場所を選び、日露首脳会談の格付けと影響力を下げた。トランプ氏が次期米大統領に選ばれ、かつロシアに親しい人物を国務長官に指名したことから、露米関係の改善の可能性が高い。ロシアにとって、日本は西側陣営を動かすテコとしての価値を失っている。今回の訪日はプーチン大統領にとって素通りのようなもので、2時間の遅刻も日本を気にかけていないことを示している」と指摘した。
中国社会科学院日本研究所の高洪代理所長は「プーチン大統領が日本と北方四島について議論したければ、日本側は3日遅れたとしても細かいことを言わないだろう。プーチン大統領の遅刻について、意図的に日本に見せつけたと断言することはできないが、日本側が本件を非常に気にしていることが分かる。日本側は経済援助の代わりに島嶼返還を求めており、さらにプーチン大統領に犬を贈呈しようとしたが断られた。外交の目標が達成されておらず、すべての細かい点に神経を尖らせている」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年12月16日