福島原発の「凍土壁」、汚水遮蔽効果は限定的

福島原発の「凍土壁」、汚水遮蔽効果は限定的。

タグ: 福島原発 凍土壁 汚水遮蔽効果

発信時間: 2016-12-28 15:57:39 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

東京電力が福島第一原発周辺に建設した凍土壁が、効果的に地下水を遮れていないため、原子力規制委員会はその効果は限定的なものにとどまると判断した。しかし東電に対して、まだ凍結していないその他の場所での実施を認めた。

東電は現在、井戸から地下水をくみ上げることで、外部流出を阻止している。原子力規制委員会の委員は「くみ上げが主役で、凍土壁は脇役にすぎない」と指摘した。

【遮蔽効果は限定的】

福島第一原発は山と海に面しており、地下には帯水層がある。毎日数百トンの地下水が西から東へと流れ、放射能の汚水になっている。東電は原発内に多くの井戸を掘り、毎日大量の汚水をくみ上げ保管しているが、それでも太平洋への流出が不可避になっている。

東電は2014年6月に凍土壁の建設を開始した。原発周辺の土壌を凍らせることで、地下水が流入し新たな汚水になることを防ごうとした。凍土壁とは、福島第一原発1−4号機の周辺に1568本の連結管を埋め、管内に液体を注入し、冷凍機によりマイナス30度(理論上の数値)に冷やすことで、周辺の土壌を凍らせ、地下水を遮蔽することを指す。凍土壁の深さは30メートル、長さは約1.5キロ。日本政府と東電は345億円を投入した。

凍土壁には長期使用の先例がないため、この措置は当初疑問視された。朝日新聞によると、東電と原子力規制委員会は26日の会談で、凍土壁の実際の使用効果が目標に及ばないことを認めた。

東電は26日、凍土壁のさらに海側でくみ上げている地下水の量が約130トンに減少していると報告した。目標の70トンには及ばないが、凍土壁建設前の1日約300トンからは大幅に減っており、一定の効果が出ている。

しかし原子力規制委員会は、ここ数ヶ月雨が少ないことや、建屋周辺でも地下水をくみ上げていることを挙げ、凍土壁だけの効果とは言えないとして「凍土壁の効果があったとしても限定的」と評価した。

原子力規制委員会の更田豊志委員は以前、「地下水位を確実に調整できる井戸からのくみ上げが主役で、凍土壁は脇役だ」と指摘した。東電も来秋までに、くみ上げ能力を現在の1日約800トンから倍増させる方針を示した。

 

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