――捕まるという以外に心配なのは?
仕事がないことだ。実習生に対する多くの報道はこれまで、残業が多いとか搾り取られるとかいったものだった。実際の状況は違う。朝6時に起きて夜11、2時まで働いているような人は、私の知る限り、みんな金が稼げると喜んでいる。最も悲惨なのは、故郷を離れてこんな遠くまで来たのに、金を稼げないことだ。
――日本人のはあなたたちに対する態度はどうか?
私の会った大多数の日本人は皆、とても友好的だった。でもそんな人ばかりでもない。私の同郷人の男性はいつも、会社の日本人にからかわれ、いじめられていた。農場で働く女性は、日本人の同僚にいやがらせを受けたという。相手は彼女らに食べ物を送り、その後、遊びに行こうとしつこくつきまとった。
工事現場の仕事はそんなに大変ではないが、毎日気疲れする。現場から出ると、警察に捕まるのではとまた不安になる。ある時、同僚のものが現場でなくなり、通報することになった。私たち何人かの不法就労者はみなひどく緊張した。ルームメートとよく、あと2、3年いたら狂ってしまうだろうと言っている。日本では、実習生でも不法就労でも前途はない。早く稼いで、故郷に帰ってゆっくり暮らしたいと思うだけだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年3月12日