日本の「地球儀を俯瞰する外交」、本末転倒に

日本の「地球儀を俯瞰する外交」、本末転倒に。

タグ: 地球儀を俯瞰する外交

発信時間: 2017-03-16 13:51:37 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本経済新聞によると、日本の安倍晋三首相は13日、来日したサウジアラビアのサルマン国王と首相官邸で会談し、経済協力を軸にした「日・サウジ・ビジョン2030」に合意した。アナリストによると、これは安倍首相の「地球儀を俯瞰する外交」が新しい時代に入ったことを象徴している。安倍政権が将来的に「経済のカード」を切ることで外交活動を展開するかが焦点になっている。

過密スケジュール

安倍首相はサルマン国王との会談で、忙しい春の外交を開始した。15日にはモザンビークのニュシ大統領と会談し、16日にはティラーソン米国務長官と会談、19日にはドイツ・フランスなどの欧州歴訪に出発する。4月にはペンス米副大統領と会談し、ロシアを訪問する。5月下旬にはイタリア・シチリア島で行われるG7サミットに出席する。安倍首相の「地球儀を俯瞰する外交」は、今年の春も続く。

安倍首相は2012年に当選すると、「地球儀を俯瞰する外交」を開始した。安倍首相は「外交は周辺諸国との関係だけに注目するのではなく、地球儀のように全世界を俯瞰しなければならない」としている。安倍首相は昨年末まで106カ国・地域を訪問し、戦後の首相としては最多を記録している。

秘められた野心

外交学院国際関係研究所の周永生教授はインタビューに応じた際に「現在の国際情勢下、安倍首相が『地球儀を俯瞰する外交』を展開することには、さまざまな理由がある。最も重要なのは、日本が全面的な大国になり、軍事強国、さらには軍事大国になる道を歩もうとしていることだ。次に、日本は世界的な存在感を高め、国連安保理常任理事国入りに向け基礎を固める。それから『地球儀を俯瞰する外交』により、中国とある種の競争を行い、中国の発展をけん制することで、いわゆる『中国の脅威』を弱める」と分析した。

「地球儀を俯瞰する外交」の裏には、日本の大きな野心が秘められているという。ロイター通信は「近年、特に現職の安倍首相の就任後、日本は戦後の平和憲法の束縛から脱却しようと取り組み続けている」と伝えた。例えば安倍首相は2015年に猛反発の中、安保法案を強行可決し、戦後長年に渡る専守防衛を終了した。また安倍首相が所属する自民党は党則を改正し、総裁の任期を最長3期・9年とすることを正式決定した。安倍首相の続投により、改憲に向け障害を取り払った。周氏は「安倍首相は外交の手段により先進国と関係を強化し、改憲への理解と支持を求めようとしている」と話した。

微々たる効果

朝日新聞は以前、安倍首相の「地球儀を俯瞰する外交」は実際には「ドーナツ外交」であり、先進国と親しくするが、最も重要な中韓という隣国を無視していると分析した。例えば中韓が重視する慰安婦問題で、日本はごまかしつつ回避する態度を続けており、歴史を直視しようとしていない。周辺諸国との関係が膠着するなか、日本は「地球儀を俯瞰する外交」を続け、先進国に期待を寄せている。これはやや、本末転倒だ。

周氏は「安倍首相は積極的に『地球儀を俯瞰する外交』を推進しているが、全体的に見ると米国追随が大きな方針となっている。そのため日本独自の外交方針を示すことができない。また日本経済が力を失っており、経済力という支えのない外交活動と国際戦略は、日本の影響を量的に拡大することしかできず、質的な飛躍を実現できない。そのため安倍首相が『地球儀を俯瞰する外交』で、日本の外交の新局面を切り開こうと思っても、それは容易なことではない」と述べた。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年3月16日

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