明仁天皇退位問題を検討する「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」は21日、議論を終えて最終報告書を日本政府に提出した。日本メディアによると、日本政府はこの報告書に基づき明仁天皇に限って適応する特別法を国会に提出する。
「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」は同日、首相官邸で第14回会議を開催した。同会議は明仁天皇に限った退位に関する最終報告について合意に達し、正式に日本政府に提出された。これについて安倍首相は、最終報告書に基づきながら全力で退位特別法を作り、早急に国会に提出すると述べた。
同報告書では、退位後の明仁天皇および皇后は、皇室の身分を離れることなく、新たな称号を「上皇」と「上皇后」とすることを提案している。明仁天皇の「象徴」としての地位は、次の天皇に継承されることになる。
これに対し共同通信は同日、日本政府はこの最終報告書に基づき明仁天皇に限った天皇退位特別法を作成し、5月19日に国会に提出して審議する見込みと報じた。同報道によると、皇太子の徳仁皇太子が新天皇となった後、明仁天皇のもう1人の子供である秋篠宮殿下が皇太子と同等の待遇を得る。秋篠宮という名前が国民の間で馴染みがあることから、この呼称も変わらず使用されるという。ただし皇位継承第1順位の地位にあることを強調するため、「皇嗣」という敬称を付けることにした。
明仁天皇は1933年12月23日に生まれた。1089年1月7日に第125代天皇となった。年号は平成。1959年、正田美智子さまと結婚。皇室が初めて平民と結婚したことになる。二子一女、つまり徳仁皇太子、文仁秋篠宮、清子内親王(現黒田清子)を育てた。
2016年8月、明仁天皇はビデオ談話を発表し、健康上の理由から職責の履行が困難になっていることを表明した。これは「生前退位」の意向を表すものだとされた。天皇の生前退位は日本憲政史上、前例のないことであり、日本社会で広く議論されるようになった。なかでも民進党など野党は恒久的な退位制度を作るべきだとの考えを持ち、与党である自民党は明仁天皇のみに適応される特別法を作るべきだとの考えで、意見が割れていた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年4月25日