日本は朝鮮半島問題の平和的解決を望まない
徐氏は「全体的に見ると、朝鮮は現在米国に目を向け、横目で日本を見ている状態だ。朝鮮は日本に強い警戒を維持しているが、駆け引きをする余裕はない。朝鮮には全面的に出撃する方法がなく、すべての門をしっかり閉ざすこともできない。米国との対立が主な問題となっており、朝鮮は日本が利益を損ねてこなければ声を出すことはない」と分析した。
九州大学の教授は環球時報に対して「朝鮮問題をめぐり近年、中米韓を中心とする構造が出来上がっており、日本が徐々に疎んじられている。安倍政権が声を上げ続けるのは、日本の北東アジアにおける存在感をアピールするためだ」と指摘した。
環球時報のインタビューに応じた専門家・学者らは、日本の朝鮮問題におけるさまざまな発言は、絶対に平和や安定のためではなく、また高みの見物をしようという興味のためでもない。遼寧社会科学院の呂超研究員は環球時報に対して「日本は朝鮮半島問題の平和的解決を望んでいない。安倍政権の最大の目標は軍備拡大により、日本をいわゆる正常な国にすることだ。しかし日本はあからさまに行動できず、半島情勢が『防衛』の格好の口実になった。こうして理に従い筋道正しく右傾化の道を歩み続けることができる。朝鮮半島で戦争が起きれば、まさに日本の狙い通りだ」と述べた。
上述した九州大学の教授は「日本の国会では最近、自衛隊と米軍間の軍事物資相互提供をスムーズにし、障害を取り払うため、関連法案が可決されている。米国が朝鮮に武力を行使すれば、自衛隊は集団的自衛権に基づき米軍に支援を行い、さらには朝鮮半島の土地を踏む可能性もある」と話した。
徐氏と呂氏は、日本が朝鮮問題を大げさに扱うのは、軍国主義の野心が死んでいないからだと判断している。徐氏は「歴史的に見ると、日本は朝鮮を30年以上も植民地支配しており、これを飛び板とし中国を侵略した。日本は半島の情報を手に取るように理解しており、多くの富、うま味を手にした。今や日本はこれを機に国民感情を煽り、半島への興味を促し、さらには半島をかつて支配したという野心を引き出そうとしている」と述べた。呂氏は「日本は朝鮮を勢力範囲と見なすことに慣れており、大東亜共栄圏という古い夢を取り戻そうとしている。軍国主義思想は現在の指導者に対しても、大きな影響を持っている」と指摘した。
徐氏は「そのため客観的に見ると、日本は朝鮮半島情勢が沈静化しても、自国にとってメリットがないと判断している。半島情勢が沈静化すれば、日本の軍国主義の野心が余すところなく露呈する。これは日本の利益に合わない」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年4月24日