「日本経済新聞」ウェブサイトは5月25日、日本の2016年の化粧品輸出額が初めて輸入額を上回ったと報じた。輸出額は3年で倍増している。急増する訪日外国人観光客が帰国後に再び日本の化粧品を買う傾向があり、それが増加を促している。
日本の化粧品輸出はアジアが9割を占める。資生堂など化粧品メーカーは国内生産能力を強化している。
日本国内の主要化粧品メーカーで組織する日本化粧品工業連合会は、財務省の貿易統計のうち美容液、香水、シャンプーなど16項目の商品を摘出したデータを使って計算したところ、2016年に日本の化粧品輸出額は前年比28.8%増で、2676億円に達した。2014年以降、毎年2ケタ成長で伸び、2016年の輸出額は2013年の倍となっている。
日本化粧品工業連合会が調査を始めた1985年以降、欧米化粧品を主とする輸入額は常に輸出額を上回ってきた。2016年の輸入額は3.7%減の2292億円となり、初めて輸出額を下回った。
国別でみると、香港への輸出額が最も多く全体の32%を占める。以下、中国大陸(20%)、台湾(13%)、韓国(11%)、シンガポール(7%)と続く。香港への化粧品輸出は関税優遇措置があるため、大陸への商品輸出の多くが香港経由となっている。日本の化粧品のアジア向け輸出額は輸出総額の88%を占める。
輸出の急増を支えるのは訪日外国人観光客だ。官公庁の統計によると、大陸からの訪日観光客の約7割が日本の化粧品を買う。資生堂も、大陸からの訪日観光客の5割が帰国後も日本の化粧品を買うと指摘する。各化粧品メーカーは中国での生産と販売を行っているが、顧客を引き付けているのは高品質な「メードインジャパン」だ。
中国人の大多数がネットを通じて日本の化粧品を買う。中国のネットショッピングは日本より普及しており、タオバオなどEコマースプラットフォームのユーザーも急増している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年6月4日