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「フランスは本当に日本製のP-1哨戒機を調達するか?」日本の自衛隊のP-1哨戒機が19日、同日開幕したパリ航空ショーに登場した。この低シェアの哨戒機は、なぜ欧米の数多くの最先端の展示品の前で恥をかくことになったのだろうか。安倍政権は航空ショーを利用しフランスに同機を販売し、日本の武器輸出を促進しようとしている。しかし現状を見る限り、この都合のいい計算は空振りに終わりそうだ。
日本のウェブサイト「アゴラ」は20日、次のように伝えた。
退陣を控えたオランド政権は今年4月、旧式化した哨戒機、アトランティックの後継機として、P-1哨戒機の購入を検討すると突如日本に持ちかけた。現在西側で新型の本格的な哨戒機は米国のP-8と日本のP-1のみ。エアバスやサーブも輸送機やビジネスジェットベースの機体を開発しているが、これは主として途上国や小国向けのものであり、フランスの要求には合わない。エアバスがフランス向けに開発するとしても、割に合わない。
P-8はフランス軍の要求に合致するが、フランスは米国からの調達に消極的で、米国の技術の漏洩を懸念している。フランスが日本に輸入の姿勢を示すと、安倍政権は居ても立ってもいられなくなった。防衛産業の現実も知らずに、歴史に名を残したいだけの世間知らずの安倍晋三首相が、「私が哨戒機や飛行艇や潜水艦を世界に売り込んだのです!」と威張りたいだけなのだろう。豪州向けの潜水艦で失敗し、インドへの飛行艇の輸出では目がないと知り、安倍首相がフランスに目を向けP-1哨戒機を売り込もうとした。しかしフランスのP-1導入の最大の問題は、維持費とエンジンの信頼性だ。P-1は日本が独自に開発した新型ジェットエンジンを搭載しており、フランスから信頼を得るのは困難だ。欧州製のエンジンに変えるならば、機体の設計をやり直さなければならない。交換条件として、フランスは日本に数百億円もの新型揚陸艦、鉄道、航空製品を売り込み、さらには乳製品の輸入関税の引き下げを求める可能性もあり、大きな代価となる。
新たに発足したマクロン政権が、依然としてP-1に興味を持っているかも不明だ。さらに川崎重工もP-1のパリ航空ショー出展に消極的だ。豪州への潜水艦輸出に失敗した川崎重工は、防衛産業への参与を続けるべきか見直しを始めている。そのためP-1輸出という安倍首相の独りよがりな考えの将来性は不透明だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年6月21日