パネルの前で母親が経験した苦しみについて語る南京大虐殺の生存者・故李秀英さんの娘の陸玲さん
旧日本兵の手紙「南京の捕虜を殺して長江に捨てている」
呉館長は、南京大虐殺に関わった旧日本兵が家族に書いた手紙を紹介した。これは、元々ある日本の学者の研究材料で、「2004年に私が日本で展示会を開催した際、倉橋正直さんという日本の学者が私にくれたもの。倉橋さんは、偶然この手紙を手に入れたという。手紙は計9通ある。中島良藏という名前の旧日本兵が名古屋の家族に書いたたもので、戦死してしまったため、結局送られることはなかった。日本の敗戦が決まってから、他の旧日本兵がこの手紙を持って日本に帰った。手紙は、日本に戻ってから審査を受けることもなかったため、その原文が残されている」という。
中島良藏さんは家族に書いた9通目の手紙の中で、南京の捕虜約3万人に言及し、「毎日、拳銃や刀で殺して、長江に捨てている」と書いていた。
見学しながらメモを取る広島の市民
元参議院議員「一人でも多くの日本人に見学してほしい」
特別展初日の午前には、約100人が訪れた。「閉ざされた記憶-ノーモア南京展」実行委員会の責任者・由木栄司さんは、「自分の痛みと同じく、他の人の痛みも忘れてはならない。特に、日本は加害国で、南京の人々に痛みをもたらした。私は中国が好きで、中国人の友好的な思いも感じることができる。日中友好のためにできることをして貢献したい」と語った。
開幕式には、日本の元参議院議員・栗原君子氏も駆けつけ、「同特別展はとても重要で、一年前から準備が進められていた。広島の原爆の被害者と南京大虐殺の生存者はすでに高齢になっており、私たちは平和ために力を一つにし、努力しなければならない」と語った。そして、同特別展は今月23日まで開催されており、「一人でも多くの日本人に見学に来てもらいたい。また、このような民間交流活動がもっと増えることを願っている」とした。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年7月19日