最近、中国で日本人35人が振り込め詐欺容疑で逮捕されたニュースが注目を集めた。それらの日本人はなぜ中国に来て振り込め詐欺を行っていたのだろう?日本の振り込め詐欺はどのような現状なのだろう?新華社が報じた。
長年日本を悩ます振り込め詐欺
振り込め詐欺事件には、預金口座から現金を引き出す役の「出し子」と電話をかけてだます役の「かけ子」がおり、後者を見つけ出すほうが難しい。近年、捜査から逃れるために、中国から日本に電話を掛ける詐欺グループが増加している。
2013年には、広東省珠海市で、日本人の詐欺グループが仲間割れし、一人が殴打されて殺されるという事件が起き、15年に主犯格の男性に無期懲役が言い渡されたという報道もあった。
日本の社会は治安が良く、他人に対する信頼度が高いと一般に考えられている。しかし、日本でも長年にわたり振り込め詐欺が多発しているというのは紛れもない事実だ。
日本では1980年代後期に、教師になりすまして、生徒の両親に電話をかけ、現金をだまし取るという詐欺事件が起きていた。21世紀に入り、日本では、振り込め詐欺事件が顕著に増加し、手口も多様化している。
詐欺グループは普通、電話帳を見て、高齢者と思われる名前を選んで電話をかけ、息子や孫になりすまし、「お金に困っている」、「事故や事件を起こしてしまった」などと言って現金を振り込ませようとする。その他、日本では、「架空請求詐欺」や「融資保証金詐欺」、「還付金詐欺」、「ワンクリック詐欺」などもよくある手口だ。これらの詐欺は04年、警察庁によって統一名称として「振り込め詐欺」と呼ぶことが決定された。
中国メディアになりすますケースも