衆議院解散へ、安倍氏の狙いとは?

衆議院解散へ、安倍氏の狙いとは?。

タグ:衆議院解散 改憲

発信時間:2017-09-19 14:35:53 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 

 日本の主流各紙は18日、安倍晋三首相(自民党総裁)は今月28日の臨時国会冒頭で、衆議院解散総選挙を宣言する可能性があると報じた。メディアは、投開票日が10月22日になると予想している。

 

 日本メディアによると、衆議院解散の時期の選択については、さまざまな狙いがある。まず8月3日の内閣改造により、安倍内閣の支持率が回復した。ある閣僚経験者(自民党高官)は朝日新聞に対して「臨時国会で質問を受ければ、支持率は森友学園、加計学園の問題でさらに低下する。臨時国会の冒頭で解散を宣言すれば、野党からの追及を避けられる」と話した。

 

 また野党の競争力不足により、安倍首相は隙に乗じ早期解散に踏み切ることができる。

 

 民進党は劣勢を盛り返していない。9月上旬に新代表が選出されたが、5人の国会議員が離党した。「スター女性議員」の山尾志桜里氏は不倫のスキャンダルに陥り、最大野党のイメージがさらに悪化した。前原誠司新代表は日本共産党との協力に消極的で、野党が団結し総選挙に備える状況ではなくなっている。

 

 小池百合子東京都知事の腹心である、若狭勝氏が主導する新党結成が遅れており、自民党につけ入る隙を与えている。

 

 匿名の閣僚は「今の民進党に投票しようと思う人はいない。(今解散すれば)新党も準備が間に合わず、自民党の損失が最も少なくてすむ」と述べた。

 

 安倍政権内では、解散総選挙に踏み切れば、自民党・公明党・日本維新の会が3分の2以上の議席を占め、改憲に賛成票を投じるのが非常に困難になるという声もある。しかしある自民党の幹部は「安倍首相は小池氏の勢力や、離党した前民進党幹事長の細野豪志氏の勢力と協力することに期待している。小池氏と細野氏は改憲派だ。首相は彼らを加えれば、3分の2に達するかもしれないと感じている」と話した。

 

 また毎日新聞は、早期解散には外交の狙いもあると指摘した。米国のドナルド・トランプ大統領は11月上旬に初来日する。安倍首相が解散総選挙により政権の安定化に成功すれば、外交はよりスムーズに展開できる。

 

 【批判の声も】

 

 解散総選挙の情報が伝わると、野党が猛批判を浴びせた。

 

 民進党の前原代表は「これは保身のための解散に過ぎない。安倍政権は朝鮮半島の緊張情勢を完全に無視し、国民の生命と財産を顧みていない。完全に無責任だ」と述べた。

 

 前原代表は改造を終え1カ月余りしか経っていない安倍内閣について、「首相は仕事人内閣とうたっているが、仕事をしないうちに解散で、何の成果も手にしていない」と皮肉った。

 

 日本共産党の小池晃書記局長は「安倍首相の衆議院解散には大義がない。解散は自民党の利益によるものだ。野党によるスキャンダルの追及を恐れ、逃げようとしている」と批判した。

 

 自民党内からも反対の声が上がっている。一部の党員は、国会から逃げることで自民党の支持が広がることはないと懸念している。ある自民党の幹部は「自民党が反省もせず急きょ解散に踏み切るのを国民が見れば、自民党への印象が瞬時に変わるだろう」と述べた。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月19日

 


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