「2017中国(安陽)国際漢字大会」が19日、河南省安陽市で開幕した。日本の中国文学者である阿辻哲次さんはスピーチの中で、「日本初の漢字をテーマとした唯一の博物館である『漢検 漢字博物館・図書館』は日本漢字能力検定協会によって設立された」と紹介した。中国新聞網が伝えた。
阿辻さんによると、「この漢字博物館は日本の京都市で最も活気のある場所・祇園に位置しており、同館の前は毎日多くの人が行き交い、賑わっている。昨年6月末に開館してから、約1年で延べ14万人が来館し、人々から高い人気を集めているといえる」という。
阿辻さんは日本で有名な漢字研究家で、京都大学で学生に漢字文化の知識を長年教えていた。今年3月に同大学を退職し、漢字博物館で勤め始め、漢字文化研究所の所長に就任した。阿辻さんは、「同館を訪れている来館者は漢字を専門に研究している人たちではないが、漢字を好きな人々だ」と語っている。
また、阿辻さんは、「特に子供連れの親たちは興味津々に展示を見たり、漢字のゲームをしたりしている。漢字博物館は様々なプログラムや設備を準備していく予定で、来館者に漢字と触れ合う楽しさを感じてもらえるように努めている」と続けた。
阿辻さんは、専門家との交流もむろん重要であるが、今後は一般市民との交流も重視すべきだとしている。
阿辻さんは、「漢字は古代中国で誕生し、日本はかなり古くから漢字を取り入れ、そこからひらがな・カタカナを開発し、現在に至るまで漢字と仮名で文章を書いてきた。漢字は世界的な文化財というだけではなく、日本人にとっての文化的財産でもある。今回の漢字大会が漢字のふるさとであり、甲骨文字の発祥地でもある河南省安陽市で行われたことは特に喜ばしい。今回の大会を通して、漢字に対する多くの考えを聞き、有益な知識を吸収したい」とその思いを語った。(編集YK)
「人民網日本語版」2017年9月21日