トランプ米大統領が初訪日した際に、安倍首相はゴルフ場で「小走りしてすっ転ぶ」という失態をさらし、中国のSNSで広く転載された。(筆者・姜躍春 中国国際問題研究院世界経済・発展研究所所長)
テレビ東京が空撮した映像を見ると、安倍首相は失敗を繰り返し、ようやくバンカーショットに成功した。すでに先に行こうとしていたトランプ大統領に追いつくため、安倍首相は再び「得意技」の小走りでバンカーから出ようとした。ところがバランスを崩し、すっ転んでしまったのだ。日本のネットユーザーは首相の失敗を笑っていたが、その後は首相の「小走り外交」に尊重と理解を示す人も多かった。「安倍首相はまさに一生懸命な人だ」という大きな称賛の声も上がった。
安倍首相の「小走り外交」が示す謙虚な姿勢は、日本の民族性によるものだ。文学作品でも現実の生活でも、謙虚はほぼすべての日本人が海外に与える一致した印象となっている。日本では毎日、多くの人からお辞儀され、挨拶される。一部の中国人は日本の謙虚に対して異なる見方や評価を持ち、「嘘くさい」「無駄」と論じている。しかしラビンドラナート・タゴールの「非常に謙虚になれたとき、それは我々が最も偉大に近づくときだ」という言葉を忘れてはならない。
この謙虚な姿勢は日本の外交の需要によるものであり、大国としての外交の需要と言えるほどだ。日本は近年、ロシア、中国、米国に対して「小走り外交」を展開しているからだ。