【記憶の伝授、社会が中心に】
森氏は元中学校歴史教員で、日本の教科書が中国侵略戦争の歴史を歪曲していることに触発され、1985年にその真相を暴く道を歩み始めた。
戦争の体験を次の世代の日本人に伝えるには、どうすればよいだろうか?
森氏は「学校教育と社会教育だ。次の世代の人々に戦争体験を語り伝えることは家庭内教育の一種だが、このような家庭は徐々に失われている。そのため学校教育と社会教育しかない」と答えた。
「残念ながら、日本の教科書は被害歴が中心であり、加害歴については削除が続けられている。このような傾向はますます強まっている。学生が戦争の全貌を理解し、日本が過去に何をしたかを学ぶ機会が奪われようとしている。残されたのは、社会教育だけだ。一つの手段しか残されていなくてもまだ希望はある。日本はこの点について、ドイツに学ぶべきだ」と森氏はため息をもらした。
森氏によると、ドイツの街を歩くとナチス?9?9ドイツの暴行に関する記念碑や記念物を見ることができ、若い世代は先祖たちがかつて何をしたかを理解できるという。学校は学生の参観や学習を実施する。「日本でもこれはできないわけではない。例えば戦争博物館や記念館を建設し、子供たちに(日本による他国への)加害の歴史を社会教育で学ばせることができる」
社会教育に期待するほか、森氏は長年に渡り「社会運動」と称する活動に従事している。各地でスピーチを行い、自ら中国で南京大虐殺や731部隊の細菌戦などの史実を調査?9?9収集?9?9撮影した経験を語り、自ら制作したドキュメンタリーを放映している。