近ごろ、カエルをよく目にするのではないだろうか。これは日本発のゲームで、中国語版の制作が間に合っていないほどだ。しかしこれは中国の若きユーザーが、「旅かえる」をApp Storeのトップセールスアプリにする妨げにはなっていない。中国進出前は、最高でも13位だった。杭州市にはマンション全体を借り切り、「カエル探し」の広告を出すユーザーもいるほどだ。
「旅かえる」の流行は、中国の若者が欲の少ない社会に向かい始めたことを意味する。「旅かえる」が開発された日本では、社会全体がやむなく欲の少ない社会に入っている。バブル崩壊後に生まれた世代は「平成オタク」もしくは「草食系」と呼ばれ、欲の少ない世代の日本人を代表している。彼らは生活に対して強い欲を持たず、安らかで快適な暮らしだけを求める。出世や異性との交流も求めないほどだ。
これは中国の「仏系青年」と同じではないだろうか。すべてを悟ったつもりになり、自由な心を求め、向上心がない。これは「平成オタク」とすべて合致する。「仏系青年」という言葉も、日本の「仏男子」から来ている。
日本のある雑誌は2014年、新しい男性のタイプ「仏男子」を紹介した。彼らは一般人と変わらないように見えるが、心の中には次のような特徴があるという。自分の興味と趣味を常に最重視し、すべての物事を自分のやり方とリズムでやる。恋愛を面倒くさがり、時間を惜しむ。女性と交際したがらず、自分一人だけを好む。女性と一緒にいると疲れてしまう。この言葉はその後中国でも紹介され、注目を集めた。
興味深いことに、中国の「仏系青年」と日本の「平成オタク」が生まれた原因と特徴は非常に似通っており、趣味もほぼ一致する。プレイするゲームもこれほど一致している。
重慶市のある女性は専門学校を卒業後、両親から安定した職業をもらった。食べるのも住むのも実家で、お金も払う必要がないので、給料がそのまま小遣いになる。しかし彼女はこの仕事を嫌い、隠れて辞職した。両親は憤り、生活費として毎月1000元払えと言った。すると彼女は、20年以上も払ったことがないのに、なぜ今になり払う必要があるのかと聞いた。彼女は両親の苦労をまったく理解していない。
若者が伸びる空間を広げてやるのは、欲の少ない世代を変えるため重要なことだ。幸いにして、中国はまだ都市化を完全に終えておらず、多くの若者がさまざまな手段を通じ都市と大都市に進出している。彼らは依然として自分の夢を追っている。都市は、このような若者を歓迎するべきだ。さもなければ、ゲームもこれほど退屈になるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月26日