日本の森友・加計学園問題に、新事実が発覚した。愛媛県職員の備忘録によると、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が加計学園の獣医学部新設計画について「本件は、首相案件」と述べていた。
朝日新聞によると、中村時広知事は10日の記者会見で、備忘録の存在を認めた。加計学園の獣医学部新設を計画するため、愛媛県職員は2015年4月に首相官邸を訪れ、柳瀬氏と会談していた。政府職員は報告のため、柳瀬氏との会話を備忘録として記録していた。その中で柳瀬氏は、「本件は、首相案件」と述べていた。
朝日新聞がこの備忘録の存在を明らかにすると、愛媛県は直ちに、2015年に首相官邸を訪れた職員4人の聞き取り調査を行った。うち1人が備忘録を作成したことを認め、県知事に報告するためだったと話した。
共同通信によると、備忘録は「獣医師養成系大学の設置に係る内閣府藤原次長・柳瀬首相秘書官との面談結果について」と題されており、日付は2015年4月13日だ。柳瀬氏は愛媛県職員に対して「本件は、首相案件となっており、内閣府藤原次長の公式のヒアリングを受けるという形で進めていただきたい」という記述があった。
柳瀬氏は10日、愛媛県、今治市の職員と会談したことを否定し、本件に関するコメントを拒否した。
中村氏は記者会見で、部下の職員が文書を偽造することはないと信じているが、政府には備忘録の保管義務がないため、文書が存在するかについては確認を待つ必要があると述べた。安倍首相の加計学園問題への関与について聞かれると、中村氏は「これは政府のことであり、地方が知り得ることではない」と答えた。
NHKによると、立憲民主党や希望の党など野党6党は、柳瀬氏ら本件の関係者の国会証人喚問を求めることで合意している。野党は11日の衆院予算委員会集中審議で、「首相案件」、財務省の文書書き換え、森友学園の口裏合わせ、自衛隊イラク派遣部隊の日報問題をめぐり、安倍内閣に攻勢をかけた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年4月12日