安倍氏は日本の外交が米国一辺倒になる過程を経験しており、そのために米国側に自ら取り入り、この方針の間違いを痛感している。その一方で中国の台頭は回避できない現実となっている。トランプ大統領の保護貿易主義が激化するなか、中国は日本が輸出を拡大するため避けては通れない市場になっている。日本にとって、中日関係の戦略的意義が絶えず拡大している。安倍氏はこれを認識したため、中日関係の積極的な改善を試みている。
安倍氏がこれからの任期内に、日本国内で最も実現したいのは改憲で、特に自衛隊を憲法で明文化しようとしている。これは日本の右傾化のバロメーターであり、中韓などのアジア諸国は歓迎しない。日本が戦後の平和の道を放棄する下地になることを懸念している。日本国内では現在、反対の呼び声が高く、改憲問題には依然として不確実性がある。
安倍氏は首相を6年も続けており、中国の「敵」から「友人」になろうとしているようだが、同時に中日友好関係の道を再構築する上で別の方面に気をそらしている。南中国海問題、米国のインド太平洋戦略などをめぐり、日本は中国との関係改善とは合致しない態度を示している。中日の未来の関係は、中国の周辺諸国との一般的な「友好関係」の認識よりも、さらに複雑になるだろう。
しかし日本が中国との関係改善を願うならば、我々は日本や首脳への態度を調整する度量が必要だ。この一衣帯水の国とより建設的な交流を続け、中日関係の新たな局面を切り拓くのだ。
中国が強くなるに伴い、我々の日本への魅力が自ずと強まり、中日関係を構築する能力も強化される。今回の中日関係改善の流れに乗り、中日両国の共通の利益を拡大し、両国関係をさらに強化し、中日関係における複雑な要素を抑制するべきだ。双方の長期的かつ正常な友好交流に、基礎的条件を整えるべきだ。
中日は両国間の各種新旧問題を正確に処理することを学ぶ必要がある。我々はこれを見据え、しっかりコントロールし、中日関係の主要な問題になることを極力回避する。両国は4つの政治文書を踏まえた上で二国間関係の発展を把握し、友好協力を再び中日関係の主旋律にするべきだ。
安倍氏が最終的に自らを、中日関係を苦境から長期友好・発展に導くリーダーであることを証明するよう願う。中日は和すれば共に利し、争えば共に傷つく。共に傷つくという教訓は近年十分に受けている。安倍氏が今後の任期を活用し、互恵の中日関係を作るため独自の貢献を成し遂げることに期待したい。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年9月21日