海外メディアの報道によると、日本全国の国公私立小中高、特別支援学校が、2017年度に認知した「いじめ」は、前年度より9万1235件増の41万4378件で、過去最多を更新したことが、日本文部科学省の調査で分かった。専門家は、「いじめを受けていることを公にしたがらない子供も多いため、実際のいじめ件数はもっと多いだろう」との見方を示す。中国新聞網が報じた。
いじめのうち、心身に大きな被害を受ける「重大事態」は、前年度より78件多い474件だった。そのうちの55件は被害者に命の危険があった。
早稲田大学社会科学総合学術院社会科学部の中林美恵子教授は、「認知されるいじめ件数が増えているのは、いじめ自体が増えているのも原因だ。私たちはいじめ問題を解決するためにもっと努力しなければならないということだ。日本の学校では、他の生徒と異なるという理由でいじめの対象になる。日本の社会全体も同じ考え方で、目立たないのは大切。もし、授業でずば抜けた能力を発揮したり、容姿がとてもきれいだったり、楽器の演奏が上手だったり、他の人と違うやり方をしたりすると、いじめの対象になる可能性が高くなる」と分析する。
そして、「日本の文化には他人に迷惑をかけないという習慣がある。いじめられている人は、それが公になって、不必要に注目されることを心配することもある」とする。
横浜にあるフランス関連の学校の校長は、息子3人が日本の公共教育体系で学んでおり、「日本の学校には、溶け込まなければならないという強いプレッシャーがある。世界中の子供の中にも、愛想が悪かったり、少し暴力的だったりする子が存在するものだ。しかし、日本は少し極端で、男の子が直面するのは実際の暴力。もみ合っているうちに、最後はケンカで解決しようとする。一方で、日本の女の子はそれとは違い、仲間外れにされたり、変なうわさを広められたりするなどのいじめに遭うことが多い。そのようないじめも、実際の暴力と同じほど深刻な結果をもたらす」と指摘する。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年11月8日