平和条約締結を急がないロシア、日本に「絶対条件」を提示

平和条約締結を急がないロシア、日本に「絶対条件」を提示。ラブロフ氏は露日平和友好条約の締結に向けた交渉について、条約締結の前提は日本が南クリル諸島をロシア領と認めることであり、ロシア側は交渉の期限を設けないと河野氏に伝えた…

タグ:ロシア 平和条約 領土 北方四島

発信時間:2019-02-18 11:06:11 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は16日、ドイツ南部の都市ミュンヘンで日本の河野太郎外相と会談した。


 ラブロフ氏は露日平和友好条約の締結に向けた交渉について、条約締結の前提は日本が南クリル諸島をロシア領と認めることであり、ロシア側は交渉の期限を設けないと河野氏に伝えた。


 【条件を提示】


 ラブロフ氏と河野氏は第55回ミュンヘン安全保障会議に出席した。両氏は16日に会談し、それぞれ記者からのインタビューに応じた。


 ラブロフ氏は、日本側が南クリル諸島をロシア領土と認めることは、双方の平和条約締結の「絶対条件」であると河野氏に伝えたと話した。


 南クリル諸島には、国後島、択捉島、色丹島、歯舞諸島が含まれ、日本側は北方四島と呼んでいる。第二次世界大戦の終戦後、ソ連とロシアに支配されている。露日が領有権を主張している。


 今回の会談は約1時間半続いた。河野氏は記者団に対して、北方四島の領有権に関する日本側の立場を説明したと述べた。「国益に関わる交渉で、激しい議論になる。双方が受け入れられる解決策を見いだすため、我々は議論を掘り下げた」


 ロシアのウラジミール・プーチン大統領と日本の安倍晋三首相は昨年11月にシンガポールで会談し、1956年の日ソ共同宣言に基づき平和条約の締結に向けた交渉を加速することを決めた。河野氏は16日の会談開始早々、両国の首脳の合意について言及した。ラブロフ氏は、この合意に基づき対話を続けていきたいと表明した。


 【焦らず】


 ラブロフ氏は記者団を前にして、平和条約の締結の期限について、「(期限の)設定は不可能」「ロシア側はいかなる期限も設けていない」と日本側に伝えたと述べた。


 安倍氏は今年6月に大阪で開かれる主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の会期中、プーチン氏と平和条約の内容について合意を形成しようとしている。共同通信は、ラブロフ氏の期限を設定しないという発言には、日本側の計画をけん制する意図があると報じた。


 河野氏はこの発言について、北方四島の領土問題の解決、日露平和条約の締結は「一朝一夕で実現できることではない」「一発でゴールする可能性は低いが、着実に推進する」と記者団に率直に語った。


 安倍氏と河野氏は交渉の詳細な内容について言及を控えた。


 共同通信は、日露平和条約の締結に急展開の可能性はあまりないと論じた。まず双方の日ソ共同宣言の解釈が異なっている。次に、安倍氏が方針を変更し、四島ではなく面積の狭い二島を先に返還させようとしていることから、一部の国会議員が不満を募らせている。


 双方は日本で開かれる次の外相会議にて、ラブロフ氏の訪日を早期調整することで一致した。共同通信によると、両国の次の外相会談は春になる見通しだ。平和条約の交渉について、双方は4月2日に外務次官による対話を実施することで合意した。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年2月18日

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