日本防衛省の複数の関係者は13日、2022年度までに発足予定の航空自衛隊の宇宙領域専門部隊について、100人規模とする方針を固めたと述べた。拠点は日本空自府中基地(東京都府中市)に置く計画。宇宙分野を巡る日本自衛隊と米軍との連携強化に向けて、米西部カリフォルニア州の空軍基地にある宇宙作戦センターに空自から常駐の連絡官を派遣する方向だ。
宇宙領域専門部隊は当面、人工衛星への脅威となるスペースデブリ(宇宙ごみ)のほか、中国やロシア、国籍不明の人工衛星の動向を常時監視することが主な任務。山口県に新設予定の高性能の地上レーダーなどで収集したデータを分析する。監視システムは米軍と連結し、関連情報を米軍と共有する。
同専門部隊について、防衛省は今後の米国との協力などの活動量の変化に基づき、規模のさらなる拡大を視野に入れる。空自が米軍基地に連絡官を派遣するのは、米国から宇宙分野の関連知識と経験を吸収するためだ。米国は日本と協力することで、宇宙のリアルタイム監視メカニズムを強化でき、宇宙利用を積極的に推進する中露両国をけん制できる。
日本政府が昨年末に制定した新たな防衛力建設指針「防衛計画の大綱」は、宇宙・サイバー・電磁波を優先分野と位置づけた。宇宙のリアルタイム監視メカニズムを構築し、能力を強化することで、宇宙利用の優位性を確保すると明記した。
日本経済新聞は、「日本は2022年度に宇宙空間の新部隊を立ち上げ、2023年度から本格運用する。専用レーダーを山口県内に配備する。集めた情報を分析する拠点は東京都内につくる。100人規模の体制をつくり24時間監視する。すでに新部隊の候補となる隊員を米コロラド州にある米空軍基地の宇宙関連の課程に派遣した」と伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年5月16日