中央社の報道によると、奈良公園のシカ保護に取り組む「奈良の鹿愛護会」は10日、観光名所の奈良公園の9頭のシカがビニール袋を呑み込んでむごたらしい死に方をしたと発表した。同組織は、シカの群れの死因は観光客の激増だと警告している。
「奈良の鹿愛護会」によると、今年3月から6月までに死亡したシカの胃から大量のビニール袋と菓子袋が見つかった。ある職員は、「9頭のシカのうち1頭(胃)から、最多の重さ4.3キログラムのごみが見つかった。この多さに驚いた」と述べた。
奈良公園には1000頭以上のシカがおり、街を歩き回ったり、観光客からビスケットをもらうシカもいる。
シカせんべい以外の物を与えることは禁止されているが、職員によると、スナック菓子を与える観光客がいるという。
また同職員は、「シカは菓子の入ったビニール袋も食べ物だと思うのだろう。シカの群れは通常は草とドングリを食べる。地面に落ちているビニール袋を食べることもある。最近このような状況が増えているのは、観光客が増え続けているため。唯一の防止策は全てのごみを片付けること」だと話した。
奈良市の観光客数は年々増加し、2017年には1600万人に達した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年7月11日