「アシ跳月」 アシ人の軽快なステップ

「アシ跳月」 アシ人の軽快なステップ。

タグ:アシ跳月

発信時間:2019-08-08 11:13:47 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 


 紅河州に暮らす約120万人のイ族の中には、アシ(阿細)人と呼ばれる人々がいる。紅河州弥勒市可邑村はアシ人の集落だ。この村の住人は700人余りだが、この土地から生まれた民族舞踊の「アシ跳月」は全国で広く知られている。アシ人は歌や踊りが非常に好きで、「踊らなければ、生きている意味がない」という言葉があるほどだ。「アシ跳月」は豊作や勝利を祝う際に踊り、メロディーは明るく、動きは豪快。男性の歌い手が肩に掛けた「大三弦」という楽器の音に合わせて、大勢で楽しげに踊り出すと、周囲の空気まで熱くなるようだ。今、「アシ跳月」は中国の民族舞踊の代表の一つとして、世界各国で公演を行っている。


 「アシ跳月」の起源には、こんな伝説がある。昔々、アシ地域に暮らす人々は奴隷として焼畑農業をしていた。毎年種まきの季節になると、主人のために急いで野焼きをして種まきをするために、野焼きの火が完全に消えないうちに、熱い畑に裸足で入って、すきで耕していた。このとき、両足がやけどしないように、飛び跳ねながら畑仕事をしたという。その後、このような飛び跳ねる動きに、足を蹴る、腕を左右に振る、手拍子を打つなどの動作が加えられ、徐々に現在のような人々に愛される「アシ跳月」の踊りに変化した。


 可邑という村を訪れると、情熱的なアシの人々は、必ず客人を誘って一緒に「アシ跳月」を踊る。ここに足を運んだことがある人は、彼らの熱意を直に感じることができる。


 アシ人の結婚に関するしきたりもとても面白い。アシの青年と若い娘は、知り合いになると、「大三弦」の伴奏に合わせて一緒に踊る約束をする。踊り終えると、青年は娘の手を引いて、一緒に家に帰る。そこで2人は気持ちを確かめ合い、婚約の話をする。娘がその気なら、次の日、青年は娘を連れて山へ行き、まきをひと束拾い、それを背負って自分の両親の家へ顔見せに行く。もしここで青年の両親が婚約に賛成すれば、まきを置く場所を指定して、そこに積んでおく。もし反対なら、場所を指定せず、そのまきを山に返すように説得する。両親から許しをもらうことができたら、さらに次の日、今度は娘が青年を自分の両親の元へ連れて行く。娘の両親も婚約をよしとするなら、木製の腰掛けに青年を座らせ、水タバコを勧める。そして青年に、木のおけを使って水がめがいっぱいになるまで水を汲ませる。これで正式に男女両方の両親の承諾を得たことになる。これをアシ人は「まきを背負って両親に会い、水を汲んで結婚を決める」と言う。



人民中国より 2019年8月8日

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