共同通信社の6日付報道によると、日本の内閣官房は2017、18年に「慰安婦」問題に関連する公文書を新たに23件収集した。その中には1993年の河野洋平内閣官房長官談話の補強資料となり、「慰安婦」強制徴用への日本軍の関与の裏づけとなるかもしれない記述がある。新華社が伝えた。
23件の公文書には「支那渡航婦女の取締に関する件」と題する日本外務省の1938年の機密文書13件が含まれる。いずれも当時、在中国の日本領事館が外務省に報告した内容で「陸軍側は兵員70名に対し1名位の酌婦を要する意向」「軍用車に便乗南下したる特殊婦女」などの記述があった。「酌婦」「特殊婦女」は他の報告書で「娼妓と同様」「醜業を強いられ」と解説されており、慰安婦を指す。
このうち、済南総領事から外務大臣に宛てた報告書には「内地人芸妓101、同酌婦110、鮮人酌婦228の多きに達せり」「4月末までには少なくとも当地に500の特殊婦女を集中し」「徐州占領後(特殊婦女)186が軍用車に便乗南下」等詳細な記録があった。青島総領事からの報告書には「海軍側は芸酌婦合計150名位増加を希望し居り、陸軍側は兵員70名に対し1名位の酌婦を要する意向」との記載があった。
こうした資料の記述について、日本の専門家は軍が主体的・計画的に女性を集めた証拠と考えている。
日本の内閣官房は1991年から「慰安婦」問題の調査に着手。各省庁から「慰安婦」問題に関する公文書236件を収集するとともに、被害者への聴き取りを行なった。これを踏まえて1993年に河野長官は「慰安所」の設置・管理・輸送に軍が直接関与したことを認める談話を発表した。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年12月9日