東京五輪組織委員会は9日の記者会見で、五輪選手村が間もなく完成すると発表した。またメディア向けに、1万8000人以上が五輪期間中に使用する、100%ダンボール製のベッドを紹介した。
ヘッドボードは6つのダンボールでつくる。マットレスをめくると、ベッドフレームもすべてダンボール製だ。ベッドの長さは2メートル、幅は90センチで、マットレスを敷いた高さは1メートル。
大柄の選手はどうするのだろうか。組織委員会は幅10センチのダンボールを準備しており、瞬時にしてベッドの長さを2メートル10センチにできる。現場で展示された2つのベッドのうち、1つはこれを追加したものだった。
記者が座ってみると、とても頑丈そうだった。
東京五輪の北島隆ビレッジゼネラルマネジャーは、世界で最も身体能力の高い若者たちによってベッドが壊されることはないと自信を持っている。試験のデータによると、紙製のダンボールは体重200キロの人が寝ても問題ないからだ。
北島氏はさらに、ダンボール製のベッドは木製よりも頑丈と述べた。記者からは、選手が金メダルを獲得して大喜びし、ベッドで飛び跳ねた場合はどうするかという質問があった。北島氏は「そんなことをすれば、どんなベッドであっても壊れる」と答えた。
東京五輪組織委員会によると、ダンボール製のベッドとポリエチレン製のマットレスは、閉幕後に再利用される。東京五輪の持続可能な開発の方針を十分に示している。
しかしベッドは決して消耗品ではなく、質が優れているものであれば数世代に渡り使用できる。またこれほど頑丈なダンボールを作れば資源を消耗することになり、ベッドで環境保護を取り上げるのはいささか本末転倒ではなかろうか。あるいは予算不足という事情があったのだろうか。ただし今や節約型の五輪は恥ずかしいことではなく、節約の口実を設ける必要もない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年1月10日