福島原発、放射線量が高く廃炉にまた遅れか

福島原発、放射線量が高く廃炉にまた遅れか。調査報告書は、1号機の上ぶたに付着している放射性セシウムの濃度は100−200京ベクレル、2号機は2−4京ベクレル、3号機は3京ベクレルと見積もった…

タグ:原子炉 燃料棒 放射性 セシウム

発信時間:2021-01-29 10:43:09 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 日本が間もなく東日本大震災及び津波発生から10年を迎えるが、ある調査報告書によると、福島第一原発の複数の大破した建屋の放射線量が極めて高く、原子炉から燃料棒(使用済み核燃料棒)を取り出すのがいっそう困難になっている。廃炉作業がさらに遅れる見通しだ。


 27日付「東京新聞」によると、日本の原子力規制委員会の調査チームが26日、この報告書を発表した。1号機を包むコンクリート格納容器の上ぶたが水素爆発でずれ落ち、2、3号機の上ぶたはそのままになっている。これらの上ぶたは分厚いコンクリート製の3枚重ねで、直径約12メートル、重さ約465トン。


 調査報告書は、1号機の上ぶたに付着している放射性セシウムの濃度は100−200京ベクレル、2号機は2−4京ベクレル、3号機は3京ベクレルと見積もった。


 共同通信社は、福島原発事故が発生した際に、1−3号機にあった放射性セシウム計約70京ベクレルの10分の1程度が上ぶたに残留しているとした。


 上ぶた付近の放射線量も同じくショッキングだ。うち2号機の放射線量は最大で毎時10シーベルトにのぼる。人が約1時間も留まれば死に至る。


 日本政府と東京電力は廃炉作業を推進しているが、燃料棒の取り出しが「最難関」とされている。4基のうち被害の少ない4号機の取り出しは2014年12月に完了している。日本政府と東電が設定した廃炉の日程表によると、31年にすべての燃料棒を取り出し、41−51年に廃炉を終えることになる。


 最新の調査結果が燃料棒取り出しをいっそう難しくしたことは間違いない。これは格納容器を開き燃料棒を取り出すことが難しいことを意味する。「東京新聞」は、政府と東電は廃炉の日程表の見直しを余儀なくされるとした。


 日本の東北地方沖で11年3月11日、M9.0の地震と津波が発生した。福島原発が停電し、原子炉3基で炉心溶融が発生し、大量の放射性物質が漏洩した。


 原子力規制委員会の調査チームが福島原発事故の分析を担当し、14年10月に調査結果を発表した。最新の報告書は19年9月以降の調査結果をまとめたもので、計326ページ。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年1月29日

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