外交部(外務省)の趙立堅報道官は18日の定例記者会見で、福島原発の保管タンクから水漏れが相次いで起きたことについて質問に答えた。
【記者】共同通信の16日付報道によると、日本の福島第1原発の旧式保管タンクから水漏れが相次いで起きた。漏れたのはメルトダウン(炉心溶融)の起きていない5、6号機の建屋にたまった地下水を処理した後の汚染水で、貯留水からはセシウム137及びベータ線を出す放射性物質が検出されている。これについて中国側としてコメントは。
【趙報道官】今回メディアが明らかにした福島原発汚染水保管タンク漏水事故によって、福島原発汚染水の日本側による事前段階の処置が不十分であることが再び露呈した。福島原発事故に責任を負う日本の東京電力がデータ改ざんや隠蔽を繰り返してきたことを考えると、我々は原発汚染水の海洋放出という日本側決定の合理性と科学性、決定に用いたデータの信頼性のいずれに対しても、改めて大きな疑問符をつけざるを得ない。
中国側は改めて日本に対して、国際社会、周辺諸国及び自国民の重大な懸念に真剣に応え、国際的な公共の利益に対してきちんと責任を担う姿勢に基づき、公開性と透明性ある方法で、福島原発汚染水の問題を慎重に処理するよう強く促す。各利害関係者及び国際原子力機関(IAEA)などと十分に協議して合意に至るまでは、原発汚染水の海洋放出を勝手に始めるべきではない。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年5月19日