日本・東京で行われる今回の五輪は、例年とは異なるものになる。中国新聞網が伝えた。
五輪の歴史を振り返ると、第一次世界大戦中のドイツでのベルリン五輪、第二次世界大戦中の東京五輪と英国でのロンドン五輪は、さまざな要因により開催が中止になったが、これまでに開催が延期された例はない。また戦争以外の要因で予定通り五輪が開催されなかったのもこれが初めてとなる。
2020年3月24日、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は新型コロナウイルス感染症により開催を1年延期すると発表。これ以降、「再延期」や「中止」を懸念する声が時々聞こえるようになった。多くの国の選手が家から出られず、合同練習をすることもままならず、世界選手権に出場できず、ライバルたちの状態はわからず、試合の戦略を練ることもできず、選手としての黄金期が刻々と過ぎていくのをどうすることもできない状況に置かれていた。
今年6月23日、国際オリンピック委員会(IOC)はPR動画の中で、「世界が停滞して前に進まず、将来もはっきりと見通せない中、私たちは毅然として前に進んでいく。内心のためらいを直視し、歴史の挑戦を恐れない」として、「オリンピック旗の下、私たちはともに強くなる」と呼びかけた。当時誰もが予想しなかったのは、感染状況のリバウンドを受けて、東京五輪が観客を入れるかどうかの方針を再調整せざるを得なくなったことだ。
今年3月、主催者側は海外からの観客受け入れを見送ると決定し、6月下旬には、東京の感染状況が緩和される前提で競技会場ごとに1万人を上限として日本国内の観客を受け入れることを決定した。東京組織委は状況を視察して、「会場の収容人数の50%以内で最大5千人まで」と規定を変更し、5千人を上限としてチケットの抽選を行い、夜9時以降に開催される競技は無観客で開催するとした。しかし7月8日、首都圏では無観客開催が確定した。