日本が歴史を反省しなければ必ず二の舞に

日本が歴史を反省しなければ必ず二の舞に。これは日本軍国主義が発動した侵略戦争であり、戦争の惨禍に巻き込まれたのは侵略を発動した国ではなく、被侵略国だ。この点を同じレベルで論じては決してならない。侵略戦争の発動国は深く反省しなければならない…

タグ:無条件降伏 歴史 宣言 謝罪 反省

発信時間:2021-08-16 10:56:21 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 今年は第二次世界大戦終戦から76年であり、日本の無条件降伏宣言76周年でもある。ところが8月13日、日本の岸信夫防衛大臣、西村康稔経済再生担当大臣が靖国神社を参拝した。15日には小泉進次郎環境大臣、萩生田光一文部科学大臣、井上信治国際万博担当大臣の閣僚3人が靖国神社を参拝した。同じ日、安倍晋三前首相、高市早苗前総務大臣らも参拝した。現職の菅義偉首相は日本武道館で開催された「全国戦没者追悼式」の式辞で、日本は戦後一貫して平和的発展を重視しており、戦争を二度と繰り返さないとの信念を示した。ところが菅氏は侵略戦争の周辺諸国への危害に一言も触れず、さらに靖国神社に玉串料を奉納した。『環球時報』が伝えた。

 

 日本は76年前に終結した戦争への反省を示していないと言える。歴史を真剣に反省しなければ、同じ間違いを避けられない。

 

 76年前の8月15日は一つの節目に過ぎない。1868年の明治維新は日本の近代化の始まりであり、近代の拡張主義の始まりでもある。維新政府は創立から10年もたたないうちに琉球王国を併呑し、さらに20年もたたないうちに甲午戦争(日清戦争)を発動し、中国の台湾地区を我が物とした。その後日露戦争を発動し、中国の東北における鉄道の権益を独り占めし、朝鮮半島を「合併」した。その後は中国における権益を拡大するため、日本は中国に悪名高い「二十一カ条の要求」を突きつけ、さらに九・一八事変を画策した。東北三省を占領・侵略し、「盧溝橋事件」を起こし、全面的な中国侵略戦争を発動した。この世のものとは思えぬ悲惨な南京大虐殺という極悪非道の罪を犯した。

 

 戦争は中国と日本の間で起きたが、この戦争は日本の中国の国土に対する蹂躙、侵略戦争だ。日本は1931年に中国の東北を占領し、1933年に熱河を占領し、1935年に華北を占領し、1937年に北京、天津、保定、太原、石家荘、杭州、上海、南京を占領し、1938年に青島、徐州、武漢を占領し、1939年より重慶爆撃を開始した。当時の日本政府は中国への侵略を「暴支膺懲」と言い張った。日本の侵略により、中国の山河が陥落し、人々が塗炭の苦しみに陥った。そのためこの戦争を単純に「戦争」と呼ぶのは正確ではない。これは日本軍国主義が発動した侵略戦争であり、戦争の惨禍に巻き込まれたのは侵略を発動した国ではなく、被侵略国だ。この点を同じレベルで論じては決してならない。侵略戦争の発動国は深く反省しなければならない。

 

 愚かな戦争を発動したことで、日本はさらに原爆を2発投下され、敗戦・降伏を直接招いた。不義の行いを重ねれば必ず滅びるという教訓は非常に痛ましいと言わざるを得ない。

 

 日本軍国主義が発動した侵略戦争は、中国人民に大きな傷をもたらしたが、日本側は中国人民への謝罪を拒否している。日本の外務省アジア局中国課長の橋本恕は、田中角栄が訪中し人民大会堂の宴会で発表した祝辞の原稿の作成者だ。橋本は「終戦から相当長い時間がたった。道理的に言えば、日本は敗戦国、中国は戦勝国で、誰もがそれを知っている。しかし日本の大多数の人は当時も現在も中国ではなく米国に敗戦したと感じている。日本軍が中国で行き過ぎたことをしたことを認めなければならないが、日本民族の矜持も留めたいと思う。私はこのような考えを持ち祝辞の原稿を作成した。大平外務大臣と田中総理大臣は目を通し、まったく修正しなかった」と振り返った。日本側は1972年の「中日共同声明」の中で、「日本側は、過去において日本国が戦争を通じて中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、深く反省する」としたが、「謝罪」という言葉を使わなかった。

 

 そして現在、日本の一部の政治家は歴史の教訓をとっくに忘れたばかりか、いわゆる「民主主義」の信奉者に一変し、侵略の歴史の美化を始め、堂々とA級戦犯を祀っている。彼らはさらに逆ねじを食わせ、中国の発展を「脅威」と中傷している。あちこち動き回って策を弄し、中国を包囲する同盟を寄せ集め、当時の列強と共同で圧力をかけている。信義に背き、中国の台湾地区への主権を否定しようとしている。憲法改正を求め、軍事予算を増やしている。空母に改造し、海軍を再建し、南西諸島を支配し、東中国海、台湾海峡、南中国海、さらにはインド洋の制海権を掌握しようとしている。米国につられて踊り、中国の内政に干渉している。中国人民はこのすべてから、日本の当時の醜い行いを想起せざるを得ない。日本の一部の政治家は歴史を反省せず、教訓を汲み取らず、さらには態度を正していない。中国への敵意、傲慢、価値観に基づく偏見に満ち、76年前に生きているかのようだ。

 

 76年前に終わった戦争がアジアの周辺の被害国に残した傷跡はまだ完全に癒えていないが、日本は周辺諸国の抗議を無視し度々歴史の正義を冒涜し、ますます危険になろうとしている。歴史の十字路に立った日本が再び方向を見失い、人類の良識を踏みにじれば、必ず二の舞を演じることになり、未来はないだろう。


(筆者・廉徳瑰 上海外国語大学日本研究センター主任、教授)

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年8月16日

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