JETRO:輸入博は日中貿易及び投資の促進に寄与していく

JETRO:輸入博は日中貿易及び投資の促進に寄与していく。

タグ:輸入博

発信時間:2021-11-05 15:56:03 | チャイナネット | 編集者にメールを送る



写真提供・日本貿易振興機構上海事務所


   第4回中国国際輸入博覧会(以下、輸入博)が11月5日から10日にかけて、上海国家会展センターで開催される。日本企業128社の出展をサポートしている日本貿易振興機構(JETRO)上海事務所の高山博副所長は、今回の出展の概要と特徴、輸入博のコロナ対策に対する評価、コロナ禍の日本企業の中国でのチャンスとチャレンジ、それから来年の中日国交正常化50周年に対する思いなどについて、チャイナネットの取材に応じた。


今年は128社の日本企業が出展 約6割が連続出展


 高山博副所長の紹介によると、日本貿易振興機構(JETRO)は今年、128社の出展をサポートしている。うち、医療機器・医療保健は39社、食品・農産品分野は89社。約6割の企業が連続出展だという。


 そのほか、日本商品の中国越境EC販路開拓をサポートする取り組みの一環であるJAPANMALL事業は、「食品・農産品Hall1.2」と「消費品Hall5.1」に各500平米のブースを設け、計170社・ブランドの越境EC商品を展示・PR・販促している。食品、飲料、キッチン用具、衛生用品、化粧品など、あらゆるジャンルから優れた商品を揃えている。


 高山副所長によると、中国には多くの専門見本市があるが、輸入博は中国で政策的に最も重要な見本市で、最も多くの人が注目する、最も大きな舞台といえる。出展企業はその舞台を重要なマーケティング及びブランディングの場に位置付けており、複数回連続出展している。


今回の出展の特徴とは

 

 今回の輸入博は展示商品横にQRコード付きのPOPがあり、商品を試飲・試食・体験して気に入れば、QRコードをスキャンしてその場で越境ECのページから商品を購入することができる。ジェトロの中でも新しい展示方式となる。ECと連動した形の展示方式で商品展示を行う。


 また、前回と大きく異なるのは、輸入博展示商品の常設展示場を新設したところである。中国商務部と上海市政府による「中国国際輸入博覧会6+365常設展示」の政策を受け、「上海虹橋品匯」にジェトロの輸入博出展商品の常設展(1,000平米)を設け、500社・ブランド2000点以上の輸入博展示商品のPRを行う。


 高山副所長は、同取り組みの狙いは中国各地のバイヤーや一般消費者が、輸入博に入場せずとも、あるいは日本に行かずとも、ジェトロが上海虹橋品匯に設置した「虹橋品匯日本館」において優れた日本商品を体験し、購入・商談できる「日本商品基地」をつくることだ。今後は海南省、成都市・重慶市などの中国西部にも拠点を拡大していく構想だと話した。


輸入博は中日貿易及び投資の促進に寄与していく


 輸入博の中日経済・貿易における役割について、高山副所長は、「輸入博は日中貿易促進にとっても重要な役割を担っていると思う。例えば、食品分野では、日本政府の統計によると、初回輸入博が開催された2018年以降、日本の農林水産品・食品の対中輸出額は増加傾向にある。2020年の対中輸出額は1638億円で、2018年比122.4%増。2021年1~8月で既に1425億円、年間では2020年1638億円を大幅に超える見込みだ。食品分野以外にも様々な業種・領域において、輸入博は日中貿易及び投資の促進に寄与していると思う」と話した。


中国は日本企業の海外輸出拡大の最も重要なターゲットに


 高山副所長の紹介によると、コロナ禍は中小企業を含む日本企業の売上・収益にも大きな影響を与えた。一方、ジェトロが海外ビジネスに関心が高い日本企業を対象に実施した「日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」によると、回答した企業のうち、輸出拡大を図ると回答した企業は76.7%と高い水準だった。今後輸出の拡大を図る企業がターゲットとする国をみると、中国が最多で56.7%を占めた。海外向けのEC利用企業に販売先を尋ねたところ、中国(47.6%)が最多となっており、中国への輸出における越境ECの活用ニーズは高い。


輸入博期間中の防疫対策を高く評価


 コロナ禍で中国は第4回中国国際輸入博覧会を開催するが、「防疫対策」について、高山副所長は「出展者と来場者は48時間ごとにPCR陰性証明書の提出を求められるなど、防疫対策は非常に周到だと思う。会場横に臨時検査場を設け、さらに市内医療機関で24時間対応体制を構築するなど、出展者と来場者にとって便利だ。また、中国ではデジタル化が進んでいるため、携帯電話アプリを通じて、医療機関からPCR結果を受け取り、輸入博専用のWechatミニプログラムにアップロードできるため、紙による手続きの煩わしさがなく、時間も節約できる。主催側及び医療従事者による尽力のおかげで、輸入博が予定通り開催され、出展者と来場者が安心して輸入博に参加できるのだと改めて実感している」と回答した。


ジェトロがこれまで以上に日中ビジネス交流に努めたい


 来年、中日国交正常化50周年を迎えるにあたり、高山副所長は次のように述べた。ジェトロでは、これまでに培ってきた中国の友人たちとの縁を大事にしながら、日本大使館・領事館や各地方自治体などの関係先と連携し、「虹橋品匯日本館」を中心に様々な活動・イベントを行い、これまで以上に日中ビジネス交流に努めたいと考えている。そのような節目の年に自分が中国で仕事ができることを光栄に、またうれしく思っている。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年11月5日







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