真珠湾奇襲80周年 日本の右翼の亡霊は消えず

真珠湾奇襲80周年 日本の右翼の亡霊は消えず。日本の百人弱の国会議員が同日、靖国神社を集団参拝し人々を驚かせた。歴史と現実がこの日に重なり、間違った歴史観の日本の政界への影響を再び反映した…

タグ:真珠湾 靖国神社 台湾問題 右翼

発信時間:2021-12-08 14:06:10 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 12月7日は日本の真珠湾奇襲80周年記念日だ。日本の百人弱の国会議員が同日、靖国神社を集団参拝し人々を驚かせた。歴史と現実がこの日に重なり、間違った歴史観の日本の政界への影響を再び反映した。また日米の「蜜月関係」に覆い隠された歴史の傷が露呈した。(筆者・項昊宇中国国際問題研究院アジア太平洋研究所客員研究員)


 日本の真珠湾奇襲は太平洋戦争の勃発を象徴し、多くのアジア太平洋諸国に深く重い災いをもたらし、日本軍国主義の壊滅を早めた。この重大事件について国際社会では早くから定説が形成されており、旧日本軍の奇襲行動は歴史の恥辱の柱に打ち付けられている。戦後、日本国内ではこの歴史についてさまざまな角度から回顧が試みられたが、多くは表面に留まるか、悲しみの強調に浸るか、当時のさまざまな些細な点からの憶測に熱中するかだった。いわゆる「反省」の多くも「勇気はあるが無謀」な行動であったとの判断に留まり、原因を「情報の研究・判断ミス」「軍部の独断専行」などとした。


 一部の右翼勢力にとって、真珠湾奇襲は近代日本の「栄えある時」だ。靖国神社にはA級戦犯が祀られているだけでなく、悪名高い戦争博物館「遊就館」がある。展示品には、当時の軍国主義者の「勇ましさ」と「大東亜共栄圏」という古い夢への賛美が満ち溢れている。中で再生されるドキュメンタリーは、真珠湾事件は米国が日本を戦争に引きずり込むための陰謀だったとした。そのため靖国神社は以前、米国からも警戒された。オバマ政権は当時、公然と不満を表した。「遊就館」は米国の圧力を受け米国を批判する内容を削除した。


 米国国内は今も日本という同盟国に複雑な気持ちを持っている。戦艦アリゾナの数少ない生存者の一人、米国人のルー・コンター氏(100)はこのほど日本メディアの取材に応じ、戦艦アリゾナが攻撃を受けた時に近くにいた戦友が次々と犠牲になった惨状を振り返った。「攻撃は4年間の戦争のうち、たった3時間半の出来事だが、一生忘れられない」「日本の行為は絶対に正当化されるべきではない」


 米国は第二次大戦後、日本を反共産主義とソビエトけん制の前線基地にするため、日本の戦争責任と軍国主義勢力について徹底的な清算を行わなかった。むしろ軍国主義分子と切っても切れない関係を持つ保守勢力の政権運営を支えた。これは日本が侵略の歴史と正確に向き合うことのできない重要な根源となった。米国側はその責任から逃れられない。


 真珠湾事件からすでに80年になるが、日本国内では侵略の歴史を否定・美化する消極的な言行が依然としてやまず、軍国主義思想が時おり浮上する。日本の政治は近年、右傾化のペースを上げている。右翼勢力が強く強軍・戦備を働きかけ、軍事安全政策が絶えず「専守防衛」の方針と「平和憲法」の拘束を突破している。同時に日本は外交面で地政学的競争に夢中になり、遠交近攻の策を弄し、かつての日本を彷彿とさせている。


 警戒すべきは、日本の右翼・保守勢力の台湾問題に関する認識と間違った歴史観が同じ流れをくんでいることだ。安倍晋三氏ら右派政治家は台湾問題をめぐり、いわゆる「安全の脅威」を極力喧伝し、「台湾の有事は日本の有事」と叫んでいる。その根底にあるのは、「大日本帝国」による台湾植民地支配という古い夢だ。日本による百年前の中国侵略戦争は「満蒙は日本の生命線」という説を根拠とした。今日の日本でも一部の人物が「台湾は日本の生命線」と称し、中国人から強く警戒されている。


 歴史を忘れてはならない。「アリゾナの涙」は現在も毎日10リットルのペースでゆっくり漏れており、完全に排出を終えるまであと500年かかる。世界は日本の右翼勢力の不穏な動き、日本の軍事安全政策の調整と変化について強い警戒を維持する必要がある。軍国主義の復活を決して認めてはならない。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年12月8日

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