第19回中国・ASEAN博覧会が開催中だ。出席した各界代表者は、地域的な包括的経済連携協定（RCEP）について熱心に議論している。

　RCEPは全面的で現代的で高品質の、互恵とウィンウィンの自由貿易協定だ。その正式な署名の目的は、関税の壁を減らしより開放的で融合する自由な市場を構築することだ。中国税関総署が提供したデータによると、中国とRCEP14カ国の今年1−7月の貿易額は前年同期比7.5％増となった。

　RCEPは物品貿易、サービス貿易、知的財産権相互投資などの面で、画期的な原産地規則を掲げた。企業が長所を発揮し、地域内の産業チェーン・サプライチェーンの分業に参加することを奨励した。アモイ大学客員教授、中国東南アジア学会会長の荘国土氏は、「中国・ASEAN自由貿易区と比べると、RCEPは日本や韓国などの先進国を集め、アジア太平洋諸国間の協力を拡大した。これは企業の協力とマッチングの強化、産業チェーンの構造の最適化に有利だ」との見方を示した。

　同博覧会に何度も参加している中国日本商会副会長、三菱商事東アジア総代表の中塚潤一郎氏は、「中日企業の協力について、RCEPの発効は双方の第3国市場での協力の展開を可能にした。中国企業はデジタル化イノベーションの優位性を東南アジアに複製し、日本企業のサプライチェーン管理の優位性と融合させられる。また東南アジアの地場企業の需要と結びつけ、非化石エネルギーへの切り替え、水素エネルギーの利用、蓄電設備の活用などの業界と協力し、3者のウィンウィンを実現し地域のバリューチェーンをさらに堅固にできる」と述べた。

　ASEANの林玉輝事務総長は同博覧会の席上、「RCEP加盟国のビジネス界はRCEPを十分に利用し、生産構造を最適化し、規模の経済の効果を発揮し、世界のバリューチェーンの分業によりよく参加するべきだ」と呼びかけた。

　｢中国網日本語版(チャイナネット)｣2022年9月19日