急激な円安、日本の金融政策の苦境が浮き彫りに

中国網日本語版  |  2022-10-24

急激な円安、日本の金融政策の苦境が浮き彫りに。

タグ:円安 金融政策 利上げ

発信時間:2022-10-24 14:50:08 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 ドル円相場がこのほど、一時1ドル=150円を突破した。これは1990年代の日本のバブル経済崩壊後にはなかった状況で、日本メディアは日本経済が30年前に逆戻りするという懸念を抱いた。利上げか量的緩和の維持かをめぐり、日本国内で意見の対立が目立ってきている。観測筋は、現在の日本は利上げに踏み切れないとして、少なくとも次の3つの「苦衷」があるとした。

 

 (一)利上げは需要を抑制する。日本経済は経済回復の力が乏しく、長期的に需要不足に苦しめられてきた。日銀の黒田東彦総裁は、日本は日銀が期待する需要拡大型のインフレではなく輸入型のインフレに直面しており、消費を刺激できないばかりか需要を抑制するとの見方を示した。

 

 (二)利上げは日本の財政に重圧を形成する。長期的な異次元緩和により政府財政の拘束力が損なわれ、大胆な借金を繰り返している。中央銀行が1%利上げすれば、政府が毎年支払う利息が約10兆円増加する。

 

 (三)利上げは企業の債務の負担を重くする。多くの中小企業が新型コロナウイルスにより経営難に陥っているが、利上げによりこれらの企業は破産のリスクに直面する。また利上げは消費の需要を抑制し、市場が後退のリスクに直面する。これは企業の経営にとって不利だ。

 

 黒田氏は何度も、米連邦準備制度理事会の大幅な利上げがあり、日銀が小幅の利上げに踏み切ったとしても大幅な円安の流れを覆せず、むしろ日本経済の回復を危うくすると表明している。

 

 異次元緩和が来年やや調整されるという憶測について、日銀の安達誠司審議委員はこのほど、現在の利上げは「消極的な効果が大きい」と述べた。「悪影響が持続的に蓄積されれば、日本が再びデフレに陥る可能性が高くなる。現在の世界経済のリスクを無視できず、異次元緩和の調整は時期尚早だ」


  「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年10月24日


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