RCEP枠組み内で中日韓のサービス貿易の協力を掘り下げる鍵は、市場開放にある。自国の利益の需要にせよ、市場発展の趨勢にせよ、日韓はRCEPの発展とアジア太平洋地域の発展の趨勢を把握し、戦略的な自主性を高めるべきだ。「デカップリング・チェーン寸断」のやり方に警戒し、市場とルールを基礎とするより大きな市場開放を促すべきだ。
中日韓の共同の市場開放が重要だ。経済協力開発機構(OECD)の計算によると、韓国のサービス貿易のFDI制限指数はOECDの80%の平均水準を上回っている。日本はOECDの平均水準とほぼ一致するが、サービス貿易制限指数(STRI)は米国、英国、ドイツ、フランスなどの主要先進国の2倍だ。つまりサービス業の市場開放の促進が、中日韓の共同の任務ということだ。
中国は2018年以降、サービス業の市場開放で顕著な進展を迎え、金融などの分野の開放の約束を早めに果たした。これらの開放の進展は国際社会から認められている。25年までに中国のサービス貿易額は1兆ドルにのぼり、うち輸入額が約6000億ドルにのぼる見通しだ。これは日韓の国際的なサービス市場の拡大にとって重大なメリットになる。(遅福林 中国(海南)改革発展研究院院長)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年6月26日