共同通信は22日に消息筋の話として、日本政府が金杉憲治駐インドネシア大使を駐中国大使に起用する方針と伝えた。政府内では最終調整中で、近日中に閣議決定される見込みだという。
「日本経済新聞」は、「日本政府の今回の駐中国大使の交代は、日中関係の安定と改善が狙いだ。10月23日は日中平和友好条約発効45周年で、新たな駐中国大使の起用は日本の対中外交の新たな展開の予兆だ」と論じた。共同通信は、「金杉氏の起用には、対中強硬派である現職の垂氏との交代を契機とし、両国関係の停滞の現状を打破する狙いがある」と伝えた。
中国社会科学院日本研究所の呂耀東研究員は、「環球時報」に対して次のように述べた。
金杉氏は「中国通」ではないが、アジア事業を十分に理解している。この点に関しては垂氏と大きく変わらず、外交のキャリアが異なるだけだ。また金杉氏は垂氏よりも米国に働きかける経歴と人脈があり、そのため日米同盟を立脚点とし対中及び対アジア事業を処理することに長けている。金杉氏はさらに経済面のキャリアがあり、情報収集に長けている。これは日本の現在の中国に対する経済安全保障の方針とも一致する。日本政府が最終的に金杉氏を駐中国大使に起用した場合、それは上述した目論見に基づくものだろう。つまり日本の外交基本方針の対中政策を貫徹し、日米同盟の東アジアにおける抑止力をさらに強化し、日米の既得権益を守るということだ。今後は金杉氏がいかに中日関係を改善するかだけでなく、その東アジア地域経済協力への態度や、日本の東アジア政策をいかに実行に移すを観察するべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年10月23日