トヨタ、ホンダ、マツダ、ヤマハ、スズキの日本の自動車メーカー5社の不正行為が相次いで発覚し、引き続き注目を集めている。業界の信頼に影響するだけでなく、5大自動車メーカーの不正行為と以前の他の一部日本企業の不祥事が重なり、日本社会の伝統的な価値観が薄れつつある現実が露呈した。
このような事件が立て続けに発生し、不正行為は日本の自動車業界を含む多くの業界の普遍的な現象となっているのだろうか。「日本製」はまだ信頼できるのか。これは、日本の世間が関心を寄せるテーマとなっている。
実際、類似の事件は日本製の「職人魂」と全体的イメージに大きなダメージを与えた。日本の伝統の「職人魂」はまじめにこつこつ努力することを強調し、しっかりした技術と工芸は商品を市場と社会に根付かせる基礎と評価を形成した。それゆえ、日本社会は不正行為などの信頼を失う行為に反感を持ってきた。5大自動車メーカーの不正発覚後の日本の政府当局と世間の最初の批判と非難を観察すると、見識の違いを比較することができる。
現在、日本社会が長期にわたり誇りとし、さらには誇示してきた「信頼重視」というレッドラインは踏み潰され、その影響は日本の伝統の信用価値体制を覆すことにもなりかねない。日本国内には、消費者であっても一般人であっても、このような「世の中の風紀が乱れていく」ことにより互いの間に信頼がなくなり、不安感がもたらされることを懸念する人もいる。
不正行為が発生するたびに、日本政府の関係部門はすぐに調査し、厳罰を課すと表明する。しかし同時に、日本は日本社会の伝統的な信用価値体制をどのように維持するかを考え直す必要がある。それは、日本企業が国際市場で高い競争力を維持し、日本の経済・社会が成功するコア要素の1つと言える。(文=上海国際問題研究院研究員)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年6月13日